
Marketing Cloud Nextスコアリング構築ガイド!ロジックから設定まで解説
toBeマーケティング株式会社では、Salesforce Marketing Cloud Nextの導入から活用、運用までをトータルでサポートしています。次世代のパーソナライズドマーケティングを実現するために、お客様の課題や目標に合わせて最適なマーケティング戦略を策定し、その実行を支援いたします。
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さらに、弊社はSalesforce製品との連携に強みを持ち、初期構築から高度な活用、データ分析まで、専門的な知識と豊富な経験を活かしてお客様のマーケティング成果の最大化に貢献します。
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Salesforceの次世代MA「Marketing Cloud Next(MC Next)」の登場により、BtoBマーケティングにおけるスコアリングの仕組みが大きく進化しようとしています。
今回は、Marketing Cloud Nextにおけるスコアリングの設計思想、独自の計算ロジック、そして具体的な設計・設定方法まで、実務に役立つステップを徹底解説します。
※2026年5月時点でのMarketing Cloud Next機能でご紹介させていただきます。
1. Marketing Cloud Nextにおけるスコアリングの全体像
Marketing Cloud Nextのスコアリング機能は、Data Cloudの基盤を活かし、個人(Unified Individual)と取引先(Unified Account)という2つのレイヤー(次元)で構成されている点が大きな特徴です。

個人のスコア(Unified Individual)
個人レイヤーでは、主に以下の3つの指標を用いてリードを多角的に評価します。
① マーケティングエンゲージメントスコア
顧客の行動(メール開封、リンククリック、フォーム送信など)を基にしたルールベースのスコアリングです(Account Engagementの「スコア」に相当)。
② マーケティング適合スコア
顧客の属性(役職、会社規模、業種など)を基にしたルールベースのスコアリングです(Account Engagementの「グレーディング」に相当)。
③ 全体マーケティングスコア
上記の「エンゲージメントスコア」と「適合スコア」を組み合わせ、任意の重みづけ(比重)を指定して算出する総合指標です。
取引先のスコア(Unified Account ※Advanced Edition限定)
ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)を実践する企業向けに、企業・アカウント単位での評価指標も用意されています。
④ 取引先エンゲージメントスコア
取引先(企業)に属するユーザーの行動を基にしたスコア
⑤ 取引先適合スコア
取引先の属性情報(業種や企業規模など)を基にしたスコア
⑥ 取引先インテントスコア(オプション)
サードパーティのインテントデータを基準とし、取引先の購買意欲を可視化する指標
⑦ 取引先スコア
これらの指標を任意の重みづけで組み合わせた総合スコア
2. 全体マーケティングスコアの「計算ロジック」と比重設定
Marketing Cloud Nextのスコアリングにおいて、設計上もっとも重要なのが「全体マーケティングスコア」の計算ロジックです。従来のMAのように各スコアを単純に足し算するのではなく、「正規化」と「比重」を用いて計算されます。

① データの正規化
まず、エンゲージメントスコアと適合スコアを、それぞれ0〜100のスケールに変換します。この計算には、システム内のすべてのデータにおける「最大値」と「最小値」が自動的に使用されます。
② 全体スコアの算出
正規化されたそれぞれのスコアに対して、管理画面であらかじめ設定した「比重」を掛け合わせて合算します。この計算により、最終的な全体スコアも必ず0〜100の値に収まります。
スコアリングのサンプル(シミュレーション例)
標準設定では比重は「50%:50%」となっています。

自社の運用の成熟度に合わせて比重をチューニングすることが可能です。
以下は、比重設定の違いによって全体スコアがどのように変動するかを表したサンプルです。
(※本表は正規化後のスコアをベースにした計算例です)
顧客 | エンゲージメントスコア | 適合スコア | 全体スコア(比重 50:50) | 全体スコア(比重 80:20) |
顧客A | 200 | 0 | 50 | 80 |
顧客B | 80 | 10 | 30 | 36 |
顧客C | 30 | 10 | 18 | 16 |
顧客D | 0 | 50 | 50 | 20 |
運用のベストプラクティス
もし「まだ顧客属性の評価基準(適合スコア)が定まっていない」という場合は、比重を「100:0」に設定し、まずはエンゲージメントスコアのみで全体スコアを運用していくのがクイックスタートの鉄則です。
3. 実践的なスコアリング設計・運用の3ステップ
スコアリングを形骸化させず、実際の商談創出に繋げるための具体的な設計・設定手順を解説します。
STEP1:ゴール(商談創出)から逆算して「共通の移行フロー」を定義する
スコアリングを成功させるための最初の How to は、関係各所(マーケ・IS・営業)との間で「共通のリード移行フロー」を定義することです。点数をつけること自体が目的になってはいけません。
弊社toBeマーケティングでは、以下のような逆算型の設計・合意形成フローを推奨しています。
【マーケティング】Lead & Pre-MQLを創出(スコア・特定行動で自動抽出)
▼ トスアップ
【インサイドセールス】Pre-MQLにアプローチ(コール・育成)
▼ アポ獲得(MQL化)
【営 業】MQLをパスされ、商談創出へアプローチ営業との協議(MQLの合意)
「どのような状態であれば営業が商談化しやすいか(=アポ獲得の状態)」を定義
インサイドセールス(IS)との協議
「マーケからパスされたリード(Pre-MQL)がどのような状態であれば、ISがスムーズにアプローチできるか」を定義
マーケによるリード創出(Pre-MQL)
合意した基準を満たすリード(スコアや特定行動)をシステム上で自動抽出する仕組みを設計
最終ゴールから逆算して各フェーズの「数」と「質」を定義していくことが、形骸化を防ぐ最大のポイントです。
STEP2:MAPlus等のデータから「商談に繋がる先行行動」を特定する
次に、加算ルールの根拠となる顧客の動きを特定します。ここでの How to は、「すでにMQL化(アポ獲得など)に成功した過去のリード」のWebアクティビティをツールで徹底的に掘り下げることです。具体的には、Web解析・トラッキングツール(MAPlus機能など)を活用して以下の2つの要素を分析・抽出します。

【分析軸1】来訪URL
MQL化したリードが、問い合わせや資料DLの「前」に、どの製品ページや事例ページを閲覧していたか。
【分析軸2】ページ滞在時間(秒)
単なる誤クリックや流し読みではなく、どれだけ真剣にページを読み込んでいたか。

実際のトラッキングレポートを分析すると、例えば「製品サービスに関するお問い合わせページの前に、特定の製品詳細URLを閲覧し、かつページ滞在時間が60秒以上あったリードは圧倒的に商談化率が高い」といった明確な傾向(シグナル)が現れます。
このデータに基づき、以下の「2つの先行行動」をスコアリングルールの基準(根拠)として定義します。
【先行行動1】
White Paper(ホワイトペーパー)やその他資料のダウンロード
【先行行動2】
セミナーアンケートでの特定項目の回答、およびそれに同等と見なせるWebアクティビティ

STEP3:Marketing Cloud Nextでのルール実装と確認
データから抽出した行動傾向と属性ルールを、MC Nextの管理画面(個人:Unified Individualレイヤー)にノーコードで落とし込んでいきます。
(※今回は拡張開発である「計算済みインサイト」は使わず、標準機能のみでクイックに実装します)
画面を開くと、Marketing Cloud Nextにはあらかじめ以下の「初期ルール」が設定されています。
▼エンゲージメントスコア(標準で11個)
Web、SMS、Emailのアクティビティ(フォーム送信で+10点、クリックで+3点など)が最初から用意されています。

▼適合スコア(標準で1個のみ)
初期状態では「CountryがUnited Statesに等しい場合に+3点」というルール1個しかありません。 つまり、実用化には自社向けのカスタマイズが完全に必須となります。

これらを踏まえ、以下の手順で設定を進めます。

① 全体スコアの比重設定(モデルの重み付け)
今回は行動シグナルを極めて重視するため、管理画面の円グラフUI(スコアの比率を編集)から、エンゲージメント:適合 = 「8:2」の比重にカスタム設定します。
② エンゲージメントスコアルールの追加
ステップ2で特定したデータを基に、「新規ルール」ボタンから「過去1日以内に、特定の製品紹介URLのいずれかでページ滞在時間が60秒以上だった場合に加算」といった具体的なWeb Engagementルールを追加・拡張します。
③ 適合スコアルールの追加
ターゲット企業の解像度を上げるため、「(1)自社のコアターゲットとなる特定の業種に合致した場合は加算」、「(2)ターゲット外の企業規模に合致した場合は減算」といった属性ベースの条件式(ロジック)を組み込みます。
④ Salesforce側でのリストビュー確認

設定完了後は、Salesforce側でリードや取引先責任者のリストビューを作成します。
今回構築した「見込み客全体スコア」「見込み客エンゲージメントスコア」「見込み客適合スコア」に加えて、AIが予測する「Einsteinスコア(リードスコア・行動スコア)」を横並びで確認・併用できるように配置します。
これにより、ISや営業は「今、誰に一番にアプローチすべきか」の優先順位付けが圧倒的に容易になります。
まとめ
Marketing Cloud Nextのスコアリングは、Data Cloudの強みを活かした柔軟なセグメンテーションや、ノーコードで自由度の高い機能と組み合わせることで、従来のMA(Account Engagement、Marketing Cloud Engagement)よりもより細かく、実戦的な仕組みを構築できるようになっています。
しかし、その強力な機能を活かすためには、初期状態の標準ルール(エンゲージメント11個、適合1個)のままにするのではなく、自社のビジネスに合わせた適切なカスタマイズと、データに基づいた設計が欠かせません。
まずは、自社における「商談に繋がる一歩手前のWeb行動」をMAPlusやGA4で特定することから始め、MC Nextの機能を活かした「はじめの一歩」をクイックに踏み出してみましょう!
toBeマーケティングでは、Marketing Cloud Nextの初期構築から、データ分析、商談最大化に向けた戦略策定まで、 Salesforece製品に精通した専門チームがトータルでご支援いたします。
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