
案件管理とは?目的・管理項目・Excelの限界とSalesforceで効率化する方法
案件管理とは?営業活動における重要性と目的
営業活動において「案件管理」は、売上に直結する極めて重要な業務です。
案件管理(商談管理)とは、見込み客への初回接触から提案、見積もり、そして受注・失注に至るまでの全プロセスを可視化し、一元管理することを指します。
本記事では、
案件管理とは: 案件の進捗状況や顧客情報、担当者、金額、受注確度などを記録・管理し、案件の状況を可視化することです。
案件管理の目的: 情報共有の円滑化、対応漏れの防止、営業活動の効率化、売上予測の精度向上などが挙げられます
案件管理の方法: ExcelやGoogleスプレッドシート、SFA、CRMなどがあり、案件数や管理要件に応じて選択します。
効率化のポイント: 管理項目と営業ステージを統一し、更新ルールを定め、蓄積したデータを分析して改善につなげます
Salesforceの活用: 案件の進捗管理やレポート・ダッシュボードによる可視化などを通じて、営業活動の効率化を目指せます。
を解説します。
toBeマーケティング株式会社では、顧客管理(CRM)に関する現状分析や課題抽出を行う「CRMアセスメント支援」や、CRM導入支援を提供しています。また、顧客の業務課題に対して、CRMの効果的な活用や業務プロセスの改善、顧客データの整備などを通じて、Sales Cloud をはじめとするCRMツールの導入・構築をサポートいたします。
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案件管理とは?
案件管理とは、営業活動における「見込み顧客や商談の進捗を記録・管理し、売上につなげるプロセス」を指します。案件の受注確度や金額、担当者、進行ステージを明確にすることで、組織的な営業活動が可能になります。
案件管理の主な目的は以下の通りです。
営業活動の「見える化」
売上予測の精度向上
営業担当者の動きを組織全体で把握
営業プロセスの標準化による成果最大化
単なるデータ管理ではなく、営業戦略や意思決定を支える「経営インフラ」としての役割を担っています。
案件管理に必要な項目一覧
案件管理を効果的に行うには、案件ごとに必要な情報を整理し、誰が見ても状況を把握できる状態にしておくことが重要です。営業案件を管理する場合は、基本情報だけでなく、進捗状況や受注見込み、次に取るべきアクションまで記録しておくと、適切な判断やフォローアップにつながります。
主な管理項目は、以下のとおりです。
管理項目 | 記録する内容 | 管理する目的 |
|---|---|---|
案件名 | 商談や提案の名称 | 案件を識別する |
顧客・取引先情報 | 企業名、担当者名、連絡先など | 顧客情報を把握する |
営業担当者 | 案件の主担当者、関係者 | 責任の所在を明確にする |
案件ステージ | 初回接触、提案、見積もり、交渉、受注など | 進捗状況を可視化する |
案件金額 | 提案金額、売上見込み額など | 売上予測に活用する |
受注確度 | 受注の見込みや確度 | 優先して対応すべき案件を判断する |
受注予定日 | 受注が見込まれる日付 | 売上計画を立てる |
最終対応日 | 最後に連絡・商談を行った日 | 対応が止まっている案件を把握する |
次のアクション | 次回訪問、提案書送付、見積もり提出など | 対応漏れを防ぐ |
失注理由 | 価格、競合、時期、要件不一致など | 営業活動の改善に活用する |
すべての項目を最初から管理する必要はありません。まずは、案件名、顧客情報、担当者、案件ステージ、案件金額、受注予定日、次のアクションなど、営業活動に欠かせない項目から始めるとよいでしょう。
そのうえで、自社の営業プロセスに応じて管理項目を追加し、定期的に見直すことが重要です。管理項目を増やしすぎると入力負荷が高まり、情報が更新されなくなる可能性があるため、実際の営業活動で活用できる項目に絞り込むことがポイントです。
案件管理のよくある課題

上記のような案件管理の重要性を理解している企業は多いですが、理解されていても、実際現場ではさまざまな課題が発生しています。よくお伺いする課題は以下の4つです。
1.Excelやスプレッドシートで管理していたが上手く管理できていない
最もよくお伺いするのが、Excelで案件を管理しているが、上手く管理できていないという相談になります。
Excelでの管理は、以下の問題が生じやすいです。
- データが散在して更新されない
- 複数人での編集が難しく、最新版がわからない
- 担当者が変わると情報が引き継がれない
2.案件情報の属人化してしまっている
次に多いのが、営業担当者が個別に情報を抱え込んでしまい、案件数や案件の進捗が営業本人しかわからないという相談です。営業に案件情報が属人化してしまうと、チーム全体での共有が不足してしまい、引き継ぎやサポートが難しくなります。これにより「特定の営業に依存する体制」が生まれ、組織的な成長を阻害します。
3.案件進捗の可視化ができていない
案件の進捗の可視化ができていないことは、特定の営業への負荷だけでなく、部全体にとって悪い影響があります。案件ごとの進捗状況が正しく把握できなければ、マネージャーは適切なタイミングでフォローできず、結果として「成約できる案件を取り逃す」ことにつながります。
4.案件の情報がバラバラのため、正確な売り上げが分からない
案件情報がバラバラだと売上予測が立てられず、経営判断に遅れが生じます。正しい数字をもとに意思決定するためにも、案件情報の一元化は不可欠です。
案件管理を改善する4つのポイント

こうした案件管理の課題を解決するためには、以下の視点をもって改善していくことが重要です。
1. 案件情報を一元管理する
案件情報を1か所に集約し、誰でもリアルタイムにアクセスできるようにします。これにより、属人化を防ぎ、最新情報に基づいた判断が可能になります。
2. 営業プロセスに沿ったステージ管理を行う
「見込み客」「提案中」「交渉中」「受注」など、営業フローに合わせて案件を段階的に管理することが必要です。ステージを明確にすることで、営業担当は次に何をすべきかがわかりやすくなります。
3. 管理システムは入力しやすいようにする
案件管理システムが使いにくいと、現場で入力が滞り、情報が更新されません。入力を簡単にし、自動化できる部分はツールに任せることが重要です。
4. ダッシュボードによるリアルタイム可視化
数字をグラフ化し、会議の場でそのまま使える状態にします。「どのフェーズで案件が停滞しやすいか」を分析することで、組織全体のボトルネックを解消できます。
案件管理の方法とメリット・デメリット
案件管理には、ExcelやGoogleスプレッドシートを使う方法から、SFAやCRMなどの専用ツールを活用する方法まで、さまざまな選択肢があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、案件数や営業担当者の人数、管理したい情報、必要な分析機能に応じて選ぶことが大切です。
管理方法 | メリット | デメリット | 向いているケース |
|---|---|---|---|
Excel | 既存の環境で始めやすく、項目を自由に設定できる | 更新漏れやファイルの分散が起こりやすく、集計や分析が複雑になりやすい | 案件数が少なく、簡易的な管理から始めたい場合 |
Googleスプレッドシート | 複数人で情報を共有・共同編集しやすい | 複雑な案件管理や高度な分析では、別途設計や運用の工夫が必要 | 小規模なチームで共同編集を重視する場合 |
SFA | 営業案件の進捗、営業活動、売上予測などを管理しやすい | 導入費用や運用設計、定着に向けた取り組みが必要 | 営業プロセスを標準化し、案件管理を効率化したい場合 |
CRM | 顧客情報や対応履歴と案件情報を関連付けて管理しやすい | 製品によって案件管理機能や営業分析機能に差がある | 顧客情報を一元管理し、営業や顧客対応に活用したい場合 |
ExcelやGoogleスプレッドシートは、手軽に案件管理を始められる点がメリットです。一方、案件数や担当者が増えると、情報の更新や集計に時間がかかり、案件の進捗や売上見込みを正確に把握することが難しくなる場合があります。
SFAは営業活動や商談の進捗管理、CRMは顧客情報や顧客との関係管理に強みがあります。ただし、実際の機能は製品によって異なり、CRMにも案件管理機能が備わっている場合があります。
そのため、単純にツールの種類だけで判断するのではなく、自社で管理したい情報、営業プロセス、分析機能、他システムとの連携、運用負荷などを確認したうえで選ぶことが重要です。
案件管理ツールを選ぶポイント
案件管理を改善するには手動では、限界があるため、専用ツールの導入が必要不可欠です。
選定の際には、以下が達成できるかを考えて検討する必要があります。
- 属人化を防げるか
案件情報を1か所に集約するには、誰でも簡単にアクセスできる仕組みが整っているかが重要です。
また、属人化を防ぐためには、どの人が見てもわかるような入力方法である必要があります。
例えば、記述式だと個人によりますが、選択式の入力であればある程度、同じ精度の情報管理を行うことができます。こういった入力方法の形式なども確認することをお勧めします。 - チーム全体での情報共有が可能か
売上予測や営業同士で協力しあうためにも、営業担当者同士やマネージャーとの情報連携がスムーズにできるかどうかを確認しましょう。
ただ、部署間でのみ全ての情報を連携する必要性があるなど、情報の展開に関しては様々な取り決めがある企業も多いと思います。そういった場合にも対応できるように、柔軟な共有方法があるツールなのかを確認する必要があります。 - 予測精度を高める機能があるか
ダッシュボードやレポート機能で「売上予測」「進捗分析」ができることは必須です。
昨今の案件管理ツールにはこういった分析を簡単にしていただけるようにいくつかテンプレートを用意しているものも多いです。そのテンプレートが自社に合うかを一度ご確認してみてください。 - 他システムとの連携・拡張性
顧客管理(CRM)やマーケティングツールと連携できるかは、中長期での成長に大きく影響します。
自社で使っているMAやCDP、BIツールなどと連携ができるのかをしっかりと調べて導入しましょう。
ひとえに案件管理といっても、企業によって管理方法は多種多様になるかと思います。
まずは、上記の選定ポイントを確認しつつ、自社にあった案件管理ができるのかをベンダーや構築支援企業に相談してみることをお勧めします。
案件管理を効率化する5つのステップ
案件管理を効率化するには、ツールを導入するだけでなく、管理する目的やルールを明確にし、継続して運用できる仕組みを整えることが重要です。具体的には、以下の5つのステップで進めるとよいでしょう。
ステップ1:案件管理の目的を明確にする
まずは、案件管理によって何を改善したいのかを明確にします。例えば、案件の進捗を把握したい、対応漏れを減らしたい、売上予測の精度を高めたいなど、現状の課題を整理します。
目的が曖昧なまま管理を始めると、必要のない情報まで入力することになり、運用負荷が高まる可能性があります。
ステップ2:管理項目と営業プロセスを整理する
次に、案件管理に必要な項目と、営業活動の進捗を示すステージを決めます。
例えば、「初回接触」「ヒアリング」「提案」「見積もり」「交渉」「受注・失注」など、自社の営業プロセスに合わせてステージを設定します。
各ステージの定義や移行条件も明確にしておくことで、担当者による判断のばらつきを抑えやすくなります。
ステップ3:管理方法・ツールを選定する
管理項目や運用ルールが整理できたら、自社に合った管理方法を選びます。
案件数が少なく、必要な情報も限られている場合はExcelやGoogleスプレッドシートから始める方法もあります。一方、複数の営業担当者が案件を管理し、進捗分析や売上予測、顧客情報との連携まで必要とする場合は、SFAやCRMなどの専用ツールが選択肢になります。
ステップ4:入力・更新のルールを決める
案件管理を定着させるには、誰が、いつ、どの情報を更新するのかを決めておく必要があります。
例えば、商談後に対応履歴を記録する、案件ステージが変わったら速やかに更新する、次のアクションと予定日を必ず登録するといったルールを設けます。
また、マネージャーが定期的にデータを確認し、入力漏れや進捗の停滞を把握することも重要です。
ステップ5:データを分析して改善する
案件管理は、情報を記録するだけでなく、蓄積したデータを分析して営業活動の改善につなげることが重要です。
例えば、案件が停滞しやすいステージや失注理由、受注率、売上予測と実績の差などを定期的に確認します。
分析結果をもとに営業プロセスやフォロー方法を見直し、改善を繰り返すことで、案件管理を継続的な成果につなげられます。
Salesforceで実現する「攻め」の案件管理

案件管理ツールといっても、世の中に非常に多くあります。
ここからは、そんな中でも、世界で広く使われているCRM「Salesforce」による案件管理の特徴を4つご紹介します。
- 商談ステージの一元管理
SalesforceのSales Cloudでは、案件を「リード(見込み客)」から「商談」「成約」まで一貫して管理できます。また、ステージの変更もボタン1つ押すだけで可能なため、営業メンバーの時間をかけずに管理することができます。1つの画面で営業プロセスを可視化することで、その案件の状況が一目でわかり、また、進捗に応じた適切なアクションが可能です。
ステージの変更には、上司の承認がされ次第変更できるなど、条件を付けることも可能です。 - リアルタイムのダッシュボード
案件の進捗や売上予測をリアルタイムで把握でき、マネージャーは即座に意思決定できます。グラフやチャートで直感的に状況を理解できるのも大きなメリットです。
ダッシュボードは、専門的な知識がなくてもドラッグアンドドロップで作成することができるため、どなたでもすぐに取り組むことができます。 - チーム営業を加速するコラボレーション機能
SalesforceはSlackやChatterと連携でき、営業チーム内の情報共有がスムーズになります。これにより、個人プレーから「チーム営業」へと進化させることができます。
共有相手や編集権限などを柔軟に設定できるため、要望に合わせた適切な展開ができるのも大きな特徴です。 - 拡張性とカスタマイズ性
Salesforceは単なる案件管理にとどまらず、マーケティングやカスタマーサクセスと連携し、顧客との長期的な関係構築を支援します。業種や企業規模に合わせた柔軟なカスタマイズも可能です。
Salesforce製品である、Account EngagementやMarketing Cloud Engagement、tableauはじめ、Salesforce製品以外の様々なツールとSalesforce AppExchangeを用いて連携することができます。
案件管理で確認すべきKPI
案件管理の効果を高めるには、案件情報を記録するだけでなく、営業活動の状況を数値で把握し、改善につなげることが重要です。そのためには、自社の営業目標や課題に応じてKPI(重要業績評価指標)を設定します。
代表的なKPIには、以下のようなものがあります。
KPI | 確認する内容 | 改善に活用する方法 |
|---|---|---|
案件数 | 一定期間に獲得した案件数 | 案件獲得の状況を把握する |
受注率 | 商談から受注に至った割合 | 受注・失注の要因を分析する |
案件の平均金額 | 1案件あたりの平均受注金額 | 高付加価値案件の獲得状況を確認する |
商談期間 | 案件化から受注までにかかる期間 | 商談の停滞や営業プロセスの課題を見つける |
ステージ別の案件数 | 各営業ステージに滞留している案件数 | フォローが必要な案件を特定する |
売上予測と実績の差 | 予測した売上と実際の売上との差 | 予測精度や案件評価の基準を見直す |
失注率・失注理由 | 失注した案件の割合と主な理由 | 営業活動や提案内容の改善に活用する |
KPIは、数を多く設定すればよいというものではありません。例えば、売上予測の精度を高めたい場合は、案件金額、受注予定日、受注確度、売上予測と実績の差などを重点的に確認します。
また、受注率を改善したい場合は、ステージごとの移行率や失注理由を分析することで、営業プロセスのどこに課題があるのかを把握しやすくなります。
Salesforceなどの案件管理ツールでレポートやダッシュボードを活用すれば、こうした指標を継続的に確認し、データに基づいた営業活動の改善につなげられます。
実際のsalesforce活用事例

では、実際にSalesforceを活用して案件管理を行っている事例を3つご紹介します。
Salesforce活用事例① 製造業:長期案件の進捗を可視化
製造業では、案件のリードタイムが数か月から数年に及ぶことがあります。
従来はExcelで管理していたため、どの営業がどの顧客に提案しているのかが不明確でした。
Salesforceを導入したことで:
案件ステージを標準化し、どの段階にあるかを全社で共有
営業マネージャーがリアルタイムに進捗を把握
過去の案件データを分析し、成約確度の高い商談にリソースを集中
結果として「営業担当に依存しない組織的な営業体制」が実現しました。
Salesforce活用事例② IT業界:インサイドセールスとの連携強化
IT企業では、マーケティングが獲得したリードをインサイドセールスが精査し、案件化して営業に引き渡す流れが一般的です。
以前は、リード情報と案件情報が別々に管理されており、引き継ぎ漏れや二重対応が発生していました。
Salesforceを導入したことで:
リードから案件への移行がシームレスに
インサイドセールスと営業間の引き継ぎが可視化
案件ごとの活動履歴が自動で蓄積
これにより「案件化率が向上し、営業リソースを効率的に活用」できるようになりました。
Salesforce活用事例③ サービス業:売上予測の精度向上
サービス業の企業では、月次・四半期の売上予測が経営判断に直結します。
しかし、Excelでは入力遅れや案件情報の欠落が多く、予測の精度が低いことが課題でした。
Salesforceを活用したことで:
案件の進捗と金額をリアルタイムで集計
ダッシュボードで「今期の着地予測」が即座に表示
経営層が早期に施策を打てるように
その結果「予算達成率が安定し、投資判断のスピードが向上」しました。
まとめ|Salesforceで「勝てる営業組織」へ
案件管理の目的は、単なる数字の管理ではありません。「次に何をすべきか」を明確にし、成約率を高めることにあります。
案件管理を改善するには、
情報の一元化
営業プロセスに沿ったステージ管理
ダッシュボードによる可視化
が欠かせません。
そしてこれらをすべて実現できるのが、世界的に利用されているCRM「Salesforce」です。Sales Cloudを活用すれば、案件管理だけでなく営業全体の効率化・強化が可能になります。
toBeマーケティングでは、このSalesforceを使った案件管理の実績を多く持っています。導入にご興味のある方、現在案件管理が上手くできておらず改善したいとお考えの方はぜひ一度ご相談ください。










