
施策の効果はなぜ分からない?BtoBマーケティングにおけるデータ分析と因果の考え方
Account Engagement (旧 Pardot)伴走活用支援は、お客様のビジネス状況をヒアリングし、お客様ごとに最適なマーケティングシナリオを設計・実装するサービスです。具体的にはマーケティングオートメーションツールAccount Engagement (旧 Pardot)のセットアップを完了した方が対象です。
施策の効果はなぜ分かりにくいのか?データ分析の前提

MA(マーケティングオートメーション)やWebのデータは揃っているのに、『結局どの施策が効いたのか分からない』と感じたことはないでしょうか。
データ分析では、多くの人が「これをしたらOK」「ここを改善したらOK」という魔法の答えを探しているかもしれません。しかし、そんなに単純ではないことは多くの方が実感しているでしょう。実際のビジネスの結果は、次のような構造で生まれています。
施策(自社に起因)× お客様の自発的行動(お客様に起因)× その他の要因 → 結果
売上が上がったとき、それは本当に施策による影響なのでしょうか?実際には、様々な可能性があります。
・業界全体が好調だった(その他の要因)
・顧客の自発的な検索行動によって流入した(自発的行動)
・競合が撤退した(その他の要因)
こうした複数の要因が絡み合っているために、「この施策が効いた」と単純に結論づけることは難しいのです。
相関と因果は別物|マーケティング分析で陥りがちな誤解
例えば「メルマガの開封率が高い月は、売上も高い」という結果があったとします。それを見て、「じゃあメルマガをもっと送ろう!」とは、ならないはずです。
なぜなら、
・もともと購買意欲が高い時期(年度末など)だからメルマガも開封されるし、売上も上がる
・他の施策(展示会やキャンペーン)の効果で、全体的に顧客の関心が高まっている
・たまたま業界全体が好調で、メルマガとは関係なく売上が伸びている
つまり、値が同じ方向に動いていても、因果関係があるとは限りません。実際、開封率と売上に相関があっても、因果まで説明できるケースは多くありません。
「AIが発達すれば、こうした複雑な因果関係も自動で解明してくれるのでは?」という期待もありますが、実際のビジネスの結果には複数の要因が絡み合っています。強い因果を証明するには、「お客様がなぜその行動を取ったのか」「その時の市場環境はどうだったか」といった背景理解が不可欠です。
背景はWebの閲覧やメールの反応など、通常の行動データだけでは見えません。複数の情報源を組み合わせて精度を上げていく必要があります。
施策をどう評価する?BtoBマーケティングの判断軸

「因果関係の証明が難しいなら、どうやって施策を正しく評価・判断すればいいの?」
そこで大事なのは「相関性が高い指標は因果を考えるための仮説の起点として捉えることが重要」「セグメントを絞って試行する」という2つのアプローチです。
1. 施策をどう評価する?
BtoBマーケティングで重要なのは、「どこに注力すれば、最もインパクトが出るか?」という仮説立てです。
例えば:
・「製造業の1000名以上企業」にはすでに競合が入っており、自社の新サービス認知が進んでいないのでは?
・導入事例を見た直後に、価格のオファーをすれば商談化率が上がるのでは?
・FAQリストがあれば、顧客の検討期間に行動が停滞しないのでは?
こうした仮説を立て、セグメントとコンテンツを絞り込んで検証することをおすすめします。
2. 成果を出すための仮説立てとセグメント設計
「セグメントを10社、20社に絞ったアプローチでは、母数が少なすぎて意味がない」という意見を耳にすることがあります 。しかしBtoBマーケティングにおいて、受注に直結する施策ほど「狭く、深く」が鉄則です。
セグメントを細かく絞るほどターゲット像が明確になり、その顧客が抱える「固有の悩み」に特化したコンテンツを提供できるため、結果として施策の精度は上がります 。
広すぎるセグメント
「製造業界の皆様へ。生産性向上のためのIT活用ガイド」
→ 内容が抽象的になりやすく、読者の反応(クリックや資料DL)が「なんとなく興味がある」というノイズに埋もれがちです。
絞り込んだセグメント
「従業員1,000名以上の製造業・生産管理担当者様へ。レガシーシステムからの脱却と現場の抵抗を抑える3つのステップ」
→ ターゲットが限定される分、コンテンツの「自分事化」が進みます。この場合、「導入したいが現場から反対されている」という課題を指し示す証拠にもなります。
このような「セグメント×コンテンツ」の試行を繰り返し、データを蓄積していくことが重要です。
3. MA分析で重要な「なぜ効いたのか」の言語化
MAなどのツールは「何が起きたか(定量データ)」は教えてくれますが、「なぜ起きたか(定性的な理由)」までは教えてくれません。施策の成果(あるいは失敗)をコンテンツの特性と紐付けて言語化しチームで共有することが、次なる「勝ちパターン」への近道です。
施策の結果 | 「なぜ?」の言語化(コンテンツの視点) |
メール送付者のサービス資料のDL数が急増した | 価格表を掲載している点をメールで強調して配信した |
ウェビナーの集客メールが伸びなかった | 旬のトレンドを扱ったため、現場の非役職者層には刺さったが、実際にウェビナーを受けてまで課題を解決したい意欲の高い人が少なかった |
メール送付後、導入事例の閲覧時間が長くなった | 汎用的な事例ではなく、同業種・同規模に絞った内容で配信したため、自分ごと化が進んだ |
このように、数字の裏側にある「顧客の心理」と「コンテンツの役割」を議論しナレッジとして蓄積していくことが、MAとコンテンツを連動させる本質と言えます 。
4. 施策評価の精度を高めるために複数データを組み合わせる
1つのデータだけで納得せず複数の角度から確認すると、よりデータの”確からしさ”は上がります。
例えば:
・定量データ:「サイトからの問い合わせ数が20%増加した」
・定性データ:顧客インタビューで「サイトが分かりやすくなった」という声
・営業の実感:「サイトの特定の情報を事前に調べていた人は、説明の手間が省けることが多くなった」
複数の証拠が同じ方向を指しているなら、それは「確からしい」と判断できます。すべての施策を同じように扱うのではなく確信度でランク分けすると、その後のアクションに繋がりやすいです。
スモールサクセスを積み重ねて成果を再現する

特に、広い認知や興味関心の獲得よりも受注に直結する施策を増やしていきたい場合は、小さなセグメントで試し成果を証明してから対象を広げるのがおすすめです。
例えば:
・1:製造業500名以上企業向けコンテンツで、商談3件獲得
・2:役職者向けコンテンツで、商談2件獲得
・3:同じパターンを他のセグメントにも展開
こうして、成果が出たセグメント×コンテンツのパターンを増やしていきます。
そして、その過程でデータが蓄積され、「何が効くか」の精度がどんどん上がっていくのが理想です。
まとめ|セグメント×コンテンツで施策精度を高める
もし今「データもツールもあるのに成果が出ない」と悩んでいるなら、少しだけ進め方を変えてみることをお勧めします。
「セグメントを絞ってみる、そのセグメントに刺さるコンテンツを作る、結果をもとに考察する」を繰り返すことで、少ない母数でも成果を蓄積できます。そのためにもMAでのセグメントとその行動のトラッキングが重要です。
こうした試行と考察を支えるには、ツールだけでなく設計と運用の知見が欠かせません。toBeマーケティングでは1700社以上のMA(Account Engagement)導入を支援した経験により、さまざまな事例をご用意しております。MA・CRMの活用でお困りの際は、ぜひご相談ください。
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