
「見なかったことにしない」!MA・CRM連携で発生する同期エラーの対処法 Vol.2
前回に続き2回目の同期エラーに関する解説です。今回は、Account Engagement側での解消が難しく、Salesforceとの調整が必要な内容について詳しく解説します。
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ここがヘンだよ!同期エラーの対処法
早速、今回のテーマに移ります。
REQUIRED_FIELD_MISSING
FIELD_CUSTOM_VALIDATION_EXCEPTION
これらは、Salesforce側の必須項目が欠けている、または特定の入力規則に抵触してしまい保存ができないという状態を示しています。
CRM/SFAとしてデータの品質を高めるため、必須項目を設けたり、特定のフェーズにデータを変更させる場合に条件を設けたりすることは多々あります。
これは決して間違ったことではなく、むしろ望ましい運用方法ですが、同期エラーが発生している場合、Account Engagementからのデータ流入に対する考慮が不足していたのかもしれません。(あるいは、そのような規則をマーケティング担当者が把握できていなかった可能性もあります。)
解決方法
解決方法は至ってシンプルです。その条件に適合するようなデータを入力してください。
Account EngagementからSalesforceに作成されるデータの多くは、フォームからの流入が起点となります。Salesforceの必須項目に合わせ、フォームの項目を設置し必須化しましょう。
もし、その内容がフォームで設置するには不適切な項目である場合は、Salesforceのシステム管理者と相談し条件の見直しを行うことを検討してください。
INVALID_OR_NULL_FOR_RESTRICTED_PICKLIST
このエラーは、Salesforceの「選択リスト」にデータを連携しようとした際、その選択リストにAccount Engagementで格納されている値がない場合に発生します。
大きく原因は2つあります。
- Salesforce側が選択リストにない値の受け入れを拒否する設定をしている
- Account EngagementとSalesforceの選択リスト値が一致していない
まず前者について説明します。

ここを確認してください。
このチェックがついていると今回のエラーの対象項目となります。添付のようにチェックがついていない状態の項目であれば、万が一Account Engagementから定義外の値が入ってきたとしても、保存することができ、同期エラーは起きません。
Salesforceでは選択肢にないので手動での入力はできませんが、インポートや今回の様なAccount Engagementの同期を用いたデータ入力はできるという状態となります。
「では、この制限を外せば良いのでは?」とお考えになりましたか?

そもそも何故そのような制限があるのか、という点が重要です。それは前述した**「データ品質」**の観点にあります。
データを集めるだけでは意味がなく、それを活用してこそデータです。そのためには集計し分析する必要があります。
そもそも選択リストは、集計データをカテゴライズしやすくするのが目的の項目です。(お客様やユーザーに選択しやすくするという側面もありますが。)その中で意図しない値が増えてしまっては、集計・分析のノイズになってしまいます。
そのため、制限を外すのは得策ではなく、できれば次の方法での対応が望ましいです。
Account Engagementでの項目設定見直し
Account Engagementで項目を作成する際、Salesforceの項目と連携させます。その際、選択肢が自動で作成されます。

しかし、ここで選択肢を追加したり編集したりできてしまいます。そのまま保存したとしても、フォームに設置する際に選択肢を編集できてしまいます。
事前に定義した値をもとにカスタマイズができます。MA担当者からすれば便利な機能ですが、制限をかけたCRM担当者からすれば管理が煩雑になる可能性があります。
このように、CRM側の制限はMA側では関係なく設定ができてしまいます。しかし、肝心の連携の際に、「それは許可できない」とエラーになってしまうのは困ったものです。
ですので、前提として「選択肢は変更しない」運用を徹底することと、もし変更するのであれば「別のカスタム項目を用意する」ことがおすすめです。
選択肢が異なるだけで項目が増え続けるのは良くないので、次のようなルールを決めて運用しましょう。
- Salesforceと連携する項目(選択肢は変更しない)
- Salesforceと連携しない(値の制限がない)項目(選択肢は適宜変更できる)
いかがでしたか?簡単そうで少々厄介な話題だったかと思います。
MA側とCRM側で担当者が分かれている企業の皆様は、連携をとりつつ進めてください。
まとめ
本記事では、Account EngagementとSalesforceの連携において発生する、Salesforce側の運用調整が必要な同期エラー(REQUIRED_FIELD_MISSINGやINVALID_OR_NULL_FOR_RESTRICTED_PICKLISTなど)について解説しました。
これらのエラーは、**Salesforceがデータ品質を保つために設けているルール(必須項目、入力規則、制限付き選択リスト)**を、Account Engagementからのデータが満たしていないことが原因で発生します。
エラーを解消するためには、以下の対応が必要です。
必須項目・入力規則の調整:
Account Engagementのフォーム設定をSalesforceの条件に合わせる、またはSalesforce管理者と協力して条件そのものを見直す。
制限付き選択リストの管理:
データ品質維持のため、Salesforceの定義値をAccount Engagement側で遵守する運用を徹底する。MA側で自由な選択肢が必要な場合は、Salesforceと連携しない別の項目を用意することを推奨します。
MA担当者とCRM担当者が連携を密に取り、Salesforceの規則を理解した上でデータ流入の仕組みを設計することが、エラーのないスムーズな運用を実現する鍵となります。
toBeマーケティングのSalesforce支援
to beマーケティングでは、SalesforceとAccount Engagementの連携が原因で発生する、必須項目や入力規則、選択リストに関する同期エラーについて、根本的な解決をサポートいたします。
運用コンサルティング:
MA担当者様とSalesforce管理者様の間に立ち、双方の要件を満たす最適なデータ連携ルールや運用ポリシーの設計を支援します。
設定代行・調整:
Salesforce側の入力規則や必須項目設定が、Account Engagementからのデータ流入を阻害しないよう、データ品質を保ちつつ柔軟性のある設定調整をサポートします。
フォーム設計支援:
Salesforceの制約に適合し、かつコンバージョン率の高いAccount Engagementフォームの設計を支援します。
同期エラーを減らし、データ品質を向上させるための運用体制構築は、ぜひ to beマーケティングにお任せください。
次回は「見なかったことにしない」!MA・CRM連携で発生する同期エラーの対処法 Vol.3 上級編です。
と言っても、そんなに難しい話ではないので、お気軽にご覧ください。
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