業務効率化と営業との連携強化を実現。セミナー集客からの訪問数と案件数は約2倍に増加
企業情報
会社名 | NECマネジメントパートナー株式会社 |
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事業内容 | 人事・総務・調達・プロモーションなど事業プロセス最適化のためのトータルソリューションを提供 |
設立 | 2014年4月 |
従業員数 | 4,669名(2017年6月現在) |
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2014年4月に、NECグループにおける業務改革推進プロジェクトの中核を担う企業として発足した「働き方改革」のプロフェッショナル集団。そこで得たノウハウを背景として、総務・人事・調達から教育・プロモーションに至るまで、事業プロセスの重要機能を最適化する多様な共通業務サービスをワンストップで提供している。
課題
- セミナー申し込みや資料ダウンロードを起点としたMAの確立
- 既存ツールではWeb上の顧客行動把握やスコアリング、ランディングページの改善が困難
- リードナーチャリングを行った上で、営業にパスする仕組みをつくる
効果
- 分かりやすいUIにより、作業時間を短縮し業務効率化を実現
- 営業部門と情報を共有し、データに基づく営業スタイルを確立
- 新規リードを1,600件獲得。案件数が前年比で約2倍に
導入の背景
マーケティングオートメーションツールの効果的な運用イメージが持てない
NECグループ10万人の「働き方改革」を推進するNECマネジメントパートナー株式会社。その中でも、マーケットコミュニケーション事業部は、Webサイト、展示会、カタログ・パンフレットなどの制作を軸に、企業のプロモーション活動を支援するためのコンセプト立案から実行計画設計、クリエイティブ開発、効果測定・改善に関する一連のサービスを提供している。
同事業部は2014年4月の立ち上げ時より他社のマーケティングオートメーション(MA)ツールを導入していたが、いくつかの課題を抱えていたという。萩原氏は次のように振り返る。「Pardotを導入する前に使用していたMAツールは展示会管理ツールを発展させたものであり、“効果的な施策は何なのか”“そのためにどのような設計をしたらよいか”といった効果的な使い方がイメージしづらいものでした。ベストプラクティスを習得する目的もありましたから、ナレッジの蓄積が進まなかったのは残念でした。」
選んだ理由
ベストプラクティスを 習得するためPardotを導入
そこで同事業部では2015年の春から、MAツールに関して再検討を行い、4つの候補の中から、2016年4月にPardotの導入を決めた。「BtoBのMAツールとして一から設計されたPardotなら、ベストプラクティスを学ぶのに最適だと考えました」と語る萩原氏。
さらにベストプラクティスの習得という観点では、toBeマーケティングによるサポートも大きな魅力だったという。「導入・運用サポートにはかなりの期待を持てましたし、その豊富な実績からノウハウの蓄積も進むと考えました。」(萩原氏)
そしてもう一つ、「自社商材としてビジネス化できるか」という点も重要だった。同社で提案するWebコンサルティングサービスにMAを組み込み、それを引き合いの入口として、コンセプト立案やクリエイティブ開発の業務に繋げたい意図があったが、こうした観点からも、Pardotは十分な魅力を兼ね備えていた。また、コスト面で割安感があること、親会社のNECがPardotを提供するセールスフォース・ドットコムのビジネスパートナーであったことも、社内の説得を後押ししたという。
導入後の効果
顧客の属性や興味・関心事・行動履歴を把握し、セミナー集客に活用
同社では、もともとセミナーへの集客を軸に商談化へとつなげる施策を行っていたが、Pardot導入後は、新規リードを1,600件獲得し、案件数も前年度比で約2倍に増加した。MA戦略で重要な示唆を与えているのが、Pardotのスコアリング機能だ。ナーチャリングにおいて特に重視しているセミナーへの集客では、どういった属性や興味・関心事、行動履歴を有する見込顧客が申し込むのかを判定する指標として活用している。「初期設定のまま活用していますが、一定点数を超えると申し込む傾向が高いことに気づきました。スコアリングはチューニングが必須と考えていたので、これは驚きでした。その分のリソースをお客様のスコアを高めるための施策づくりに集中させています」(川崎氏)
施策のルール設定を担当する山根氏も「見込顧客リストのインポートや特定のターゲット群のリスト化に、オートメーションルール、セグメンテーションルールを活用することで、データ更新作業が自動化でき、作業時間の短縮につながっています。」と業務効率化の効果を実感している。
導入の背景
営業との連携強化を実現。 MA活用の「型」ができあがる
さらに、Pardotのレポート機能を活用し、営業部門との連携も進んでいる。「セミナー参加者がどのページを見たか、どの資料をダウンロードしたか、などの情報をレポート機能で抽出して営業部門と共有し、その情報をもとにアプローチする方法を一緒に検討しています。」と語る荒原氏。
マーケティングデータに基づいた営業活動を行えるようになったことも、訪問数、案件数の増加につながっているという。MAツールの活用という点で『型』ができあがり、セミナー施策で一定の成果が挙がる中、同事業部では、Pardotのさらなる活用に意欲を見せている。
川崎氏は「商談につなげるという点ではゴールにたどり着けたと考えていますが、売上への貢献という点ではこれからです。そこで、少人数で効率よく新規顧客を見つけ出すために『EngagementStudio(エンゲージメントスタジオ)』の活用を始めています。まだ小規模での実施ですが良い数字が出ており、効果が期待できそうです。」と手応えを感じている。
萩原氏は「社内で蓄積したPardotの知識やノウハウを、自社のWebコンサルティングサービスとして提供を始めており、そこから私たちの強みであるコンセプト立案やクリエイティブ開発へとつなげていきたいと考えています。」と締めくくった。