活用情報
UTILIZATION

マーケティングオートメーションはデファクトスタンダードへ
デジタルを活用した新しい営業スタイルを築く

フェンリル株式会社
営業部 営業統括責任者 エグゼクティブコンサルタント 島内 広史 氏(左)
営業部 リレーション営業課 主任 沖崎 繭 氏(右)

企業情報

会社名 フェンリル株式会社
事業内容

デザインと技術にこだわったソフトウェアの開発

  • ソフトウェアのデザイン、開発
  • スマートフォンアプリケーションのデザイン、開発
  • ウェブサービスのデザイン、開発、運営
  • UX のリサーチ、デザイン
設立 2005年
従業員数 311名(グループ全体、2017年4月時点)
ホームページ

https://www.fenrir-inc.com/

フェンリル株式会社は、「デザインと技術でハピネスを」をミッションにタブブラウザ 「Sleipnir」 の開発を行うため 2005 年 6 月に創業した。国産シェアNo.1ブラウザ「Sleipnir」に代表される自社開発事業と、300社500以上のスマートフォンアプリ・ウェブの開発実績を誇る共同開発事業の2本柱で事業展開している。

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課題

  • 急速な事業拡大に伴い、営業力をより一層強化したい
  • 新しいツールであるマーケティングオートメーションを活用し、見込み顧客の動きを可視化したい
  • 人数を増やさずに、受注の最大化をしたい

効果

  • MAを軸にした新しい時代の営業スタイルを構築できた
  • メール配信効果や見込み顧客のウェブ上での動きを可視化し、新しいPDCAサイクルを確立した
  • 営業メンバーを増やさずに、前年比140%を超える大幅な受注増加を達成した

導入の背景

「データに基づいた営業活動」や「状況可視化による適切な意思決定」を目指して業務のブラッシュアップを図る

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同社では、以前まで各事業に営業を配置する組織体制をとっていたが、事業拡大に伴い、営業部門の一本化が行われた。
島内氏が2年前に入社した頃、展示会出展等は行っていたが、事業の拡大によって営業業務を一層スケールさせるような仕組み作りが求められていた。そのため、メール配信や展示会・セミナーも実施効果、見込み顧客の動向を全面的に見直していった。
島内氏はより一層営業力を高めるために、データによる意思決定・情報共有の重要性を訴えた。

会社が順調に成長し、営業メンバーも部門も成長していたが、より一層成長するために、何か一手を打ちたいと考えていました。急激な成長を続けていくためには、営業状況やマーケティング効果を可視化し、データに基づいた意思決定ができるように、仕組みやメンバーの意識をブラッシュアップさせる必要がありました。」と島内氏は振り返る。

選んだ理由

近い将来、マーケティングオートメーションの導入は当たり前の時代が来る

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Salesforceの営業担当からマーケティングオートメーションツールPardotの紹介を受けた際に、マーケティングオートメーションはこれからのマーケティングのデファクトスタンダードになると強く感じ、競合他社よりもいち早く導入し、新しいマーケティング体制を構築することにより、圧倒的に営業強化・差別化を図れるのではないかという想いがあったという。
「商談管理はエクセルでもできるけど、マーケティングオートメーションツールは他のシステムでの代替や業務上の工夫では代用が利かない、従来にはなかった新しいツールのため、Pardot導入を決めました。Pardotは誰がどのウェブページを閲覧しているのかが分かるだけではなく、その行動履歴や属性に応じてスコアリングし、最適なアプローチをすることができます。マーケティング施策の妥当性を検証する上でもメール開封率やユーザ行動履歴を可視化できたのはとても効果的でした。お客様もウェブを通して様々な情報収集を行っている昨今においては、お客様のご要望をいち早く知り、素早くアクションを起こすことが商談を進める上で重要になるため、Pardotは今後、必要不可欠なツールになると言えます。お客様の行動を可視化していることで、ご要望をさりげなくキャッチして、提案につなげるといったスマートな営業スタイルはお客様にも喜ばれると感じました。」(島内氏)

Pardot導入を通して、同社は抱えていた課題を解決するだけではなく、新しい時代のマーケティング体制構築や新しい営業スタイルの確立といったことも実現していった。上記以外にもPardotの選定理由としては、コスト面でのお得感やセキュリティ面での安心感、今後の拡張性(CRM連携、AIのような新機能拡張)への期待もあったと島内氏は語った。

導入後の効果

Pardot導入後3ヶ月で過去最高の受注金額を達成

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同社は2015年11月にIT系の展示会への出展を目標に、その2ヶ月前にPardotを導入し、自社で運用することにした。
これまで出展していた展示会よりも、投資対効果を高めるため、Pardotの導入を展示会準備と並行して進めていました。toBeマーケティング社のサポートはPardot導入だけではなく、展示会での名刺獲得枚数の最大化や、展示会後のフォローといったところまで幅広い範囲に及んでおり、とても参考になりました。」と沖崎氏は語る。
実際に、展示会では出展目標を名刺獲得枚数に設定し、獲得枚数競争といったゲーム要素も入れて展示会に臨んだ。結果的に、展示会での名刺獲得枚数が2倍以上増加しただけでなく、展示会後のフォローから数多くの大型案件受注に成功した。特に、展示会後のフォローメールから開封状況やウェブ上の閲覧状況が分かるようになったことには、これまでにない大きなインパクトがあったという。

その後、さらなるステップアップを目指して、toBeマーケティング社に伴走支援サービスを依頼。マーケティングの年間計画策定や、Engagement Studioの設定などを実施してマーケティング体制を構築していった。
toBeマーケティング社の担当コンサルの方がマーケティング業務に精通されていて、メルマガの文面や、シナリオ設計も実務経験をもとに初歩的なところから高度かつ実践的な内容まで教えてもらえたのがとても良かったです。toBeマーケティングサポートコミュニティではchatterでコミュニケーションのやりとりが気軽にでき、一回使い始めたらすごい便利でした。」(沖崎氏)
新しいマーケティング業務のPDCAが少しずつまわせるようになり、リード獲得にも大きく貢献。Pardotが本格稼働後に、受注金額が前年比140%を超え、過去最高を記録。期待を上回る結果だった。

導入の背景

マーケティングオートメーションツール導入はゴールではなくスタート

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最後に、導入を検討している方へのコメントを頂いた。「Pardot導入で見込顧客の動きが可視化できるようになり、営業やマーケティングのやり方が変わってきました。ナーチャリングメールによる顧客育成自動化や容易なLP作成機能は業務効率化にも役立っています。マーケティングオートメーションツールは他のシステムと異なり、導入自体は比較的容易ですが、導入するだけでは効果はありません。お客様の属性情報やウェブ上での行動履歴を蓄積して初めて成果が出てくるようになるので、本格的に稼働するまでに多くの時間が有します。導入当時を振り返ると、とにかく1日でも早く導入することが大事だと感じています。ライバル会社に先に導入されたら、大きな影響を受けると脅威を感じていましたし、逆に、他社よりも先に導入すれば、圧倒的に優位になるとも思いました。」(島内氏)

今後の展望として同社は、より一層お客様に合わせたきめ細かい対応に耐えうるデータ管理と迅速な対応ができるよう、一貫したストーリー性のある営業・マーケティング体制とIT活用が必要と考えている。
「マーケティングオートメーションで、お客様に興味をもってもらっても、最後に接するのは営業マンです。最近のビジネス環境においては、お客様と直接会話する時間を如何に確保するかが商談の分岐点になっているように感じています。そのためには、お客様との直接会話以外の業務はできるだけ自動化していく必要性があります。今後は、Salesforceの導入や名刺管理、BIツールの導入を行い、名刺獲得から顧客育成、商談管理をシームレスに繋ぎ、各状況をリアルタイムにモニタリングできるようにしていくことで営業における優位性を高めることを考えています。Pardotにおいても、メールシナリオをさらに追加し、重要なページを見ている人に、リアルタイムに属性に合わせたメールを送ることやスコアが高くなった人に対して特別なメールを送るなど、様々なマーケティング施策をミックスし、足し算ではなく、掛け算方式で商談を増やせるようにしていきます。」と島内氏は抱負を述べた。

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