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Experience Cloud内でケース内でコミュニケーションする方法

author クロスクラウドチーム

date 2023.03.16

update 2023.05.31

tags Salesforce

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Experience Cloud内でケースオブジェクトを共有するときによくある機能要望として、「ケース内で顧客と社内ユーザでのコミュニケーションを取りたい」があります。

お問い合わせの中でより詳細に内容を掘り下げたり、担当者がお問い合わせ解決に向けて詳細なヒアリングを行うためにやり取りが出来る場所があるのは、回答の精度を高め顧客への満足度もアップさせることが出来るので機能としても非常に重要です。

ただ、Experience Cloudの媒体はあくまでSalesforceです。
ケース内のコミュニケーションを構築するにあたって、気を付けないといけないポイントがあります。
今回は、「外部のユーザがExperience Cloud上でケース内コミュニケーション」を行う上でのポイントや実践例をご紹介いたします。

社内ユーザ同士のコミュニケーションが簡単

社内のSalesforceユーザ同士のコミュニケーションは、Chatter機能を使ってきわめてシンプルにやり取りをすることが出来ます。メンションを送りたいメンバーに対して付与してコメントするだけで、レコードに基づいたコミュニケーションを出来るのが強みです。

「じゃあ、このChatterをそのままExperience Cloud上でやればいいのでは?」

と思いがちですが、実際の所はそう上手くいきません。

社外ユーザにChatterをそのまま使うと起きる問題点


社内ユーザと同じようにChatterを公開すると、以下のような懸念があります。

①メンション漏れによりコミュニケーションエラーが発生する
②フィード情報が多すぎて混乱する
③使い方をレクチャーしづらい

一つ一つ説明していきます。

①メンション漏れによりコミュニケーションエラーが発生する

社外ユーザに対してChatterをそのまま使うことをおすすめしない最大の理由になります。
基本的に外部ユーザから見たケースは自分とサポート担当者しか関係する人物がいないので、社内ユーザに対してメンションをつけて送信する、というオペレーション自体が煩雑になります。
とはいえ、メンションを付けないでコメントしてもサポート担当者に通知が送られず、ケース内でコメントが来ていたこと自体に気づかず対応が遅れるといった弊害も考えられます。

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(必ずメンションしなければいけない、というのもオペレーションコストがかかりそうですよね。)

②フィード情報が多すぎて混乱する

Chatterは基本的な仕様として、フィードのタイムライン内に一覧として表示されます。
ただ、フィードには今までのコメントをスレッド形式で纏めたもの以外にも、ケースの作成通知や変更通知など、コメントに関係ない情報がいくつも出てきてしまいます。
そしてこの関係ない情報にも、1つのスレッドとしてコメント欄がいくつも表示されてしまいます。
外部のユーザからすると、コメントすべきフォームがいくつも乱立しているように見えるので、「いったいどこにコメントすれば良いんだろう」と混乱させてしまいます。

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(乱立するコメントフォーム。どれがどれだか・・・)

③使い方をレクチャーしづらい

社内ユーザ内で使い方を統一するならともかく、Experience Cloudを触るのはあくまで社外の人間。Salesforceのルールや制限とは無関係なので、メンションを必ずつける等操作方法を一人一人説明して回るのは現実的ではありませんし、何よりそこでサイトの利便性を判断されてしまうのは非常にもったいないです。

その他のケース内コミュニケーション手段

Salesforceの機能としてChatter以外にもケース内でコミュニケーションする代案として、ケースコメントという機能があります。

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ケースで標準機能として存在する子オブジェクトで、親ケースに紐づいているコメントをレコードとしてまとめることが出来ます。

ケースコメントを使うことで、1つのケースに対して「誰が」「いつ」「何の」コメントのやり取りをしているのかを一目で確認できるのがメリットです。

しかし、懸念点として

  • ケースコメント内の項目、ページレイアウトは一切変更が出来ない(カスタマイズ性に乏しい)
  • 「公開」のチェックフラグをオンにして公開しないと自分以外にコメントが共有されないので、連絡漏れのリスクがある

という点が挙げられます。ケースコメント自体、Salesforceの中でもかなり古株の機能なので現代の仕様とマッチしていない点が見られます。

本来ならばこのようにやり取りを可視化できる箱があるのが望ましいのですが、カスタマイズがしにくいのでこちらもそのまま実装すると今度はUI面で少々不親切になります。

簡単そうに見えて、ケース内のコメント実装はなかなか曲者ですね・・・。

解決策

上記で問題点を紹介致しましたが、では、どうすればいいのかをご紹介します。

顧客が望むケース内コメントというものはどんなものか考えてみたところ、以下のような使用感が良いと思いました。

  • お問い合わせ者と担当者の1対1のシンプルな操作感
  • 画面キャプチャなど、添付ファイルを挿入できる
  • コメントがされたとき、メール通知がくる

しかし残念なことに、Salesforceのデフォルトではこれらの要件をクリアしたものはありません。
(ケースコメントも使い勝手に難があり、メールtoケースはそもそもサイトにアクセスする必要がないのでベストプラクティスではない印象です)

これらの機能を実現するには、カスタムオブジェクトと画面フローを使ったコメント欄の子オブジェクトで構築すればイケる!と考えました。

やり方としては、ケースコメントのオブジェクトリレーションと同じようにケースに紐づく子オブジェクトとして、「お問い合わせへのコメント」をカスタムオブジェクトで作成します。その後、項目やページレイアウトを調節し、最後に画面フローでコメント投稿画面を作成してみました。

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あくまで、弊社の一つの実例としてみて頂ければと思います。

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(実装イメージ。ユーザに行ってほしい動作をシンプルにまとめました)

挙動としては画面フローで作成したコメント欄に入力すると、「お問い合わせコメント」にコメントの履歴が残り
かつ通知もされるシンプルなものです。

ファイルの添付が必要であれば、「添付ファイル」の関連リストからアップロードすることもできます。

76401d13-52e3-4bcf-8358-05dfce9a7571.pngフローイメージとしては上記のような処理となります。

あくまで、これが正解!というものでも無いので機能上実現できないものでもフローとカスタムオブジェクトで挙動をカバーできるというところをご承知頂ければ幸いです。

最後に

Experince Cloudは今まで社外の方と行ってきたやり取りをよりスピーディに、効率的に実現できる非常に魅力的なSalesforceサービスです。
toBeマーケティングでは、貴社のExperince Cloudサイト構築支援も承っております。
どんなサイトがもっとも効率的か、どんなワークフローを確立させ何を実現させたいか、お客様目線に立ってExperince Cloudのメリットを最大限に活かしたご提案をさせていただきます。
Experience Cloud単体だけでなくSalesforceの機能を使って、より顧客目線に沿ったサイト作成をトータルサポートいたします。今回のケースのように、機能要件とご要望のギャップを解決できるご提案をさせて頂きますので、まずはご相談ください。

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投稿者プロフィール
クロスクラウドチーム

クロスクラウドチーム(CrossCloud Team)

CRMとマーケティングオートメーションを組み合わせた導入支援のお手伝いをさせていただいているクロスクラウドチームが、Sales Cloud、Service Cloud、Experience Cloudに関する情報をお届けいたします。


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