ドメインってなんだ?③ ~問題がおこらないサブドメイン作成ルール~
2022.12.15
2023.05.31
今回は、MAツールを入れる際、「サブドメインを決めてくれ、DNSサーバーに登録してくれ」言われたが、どうしたら良いか分からない!という方向けに、そのような時に必要となる基礎知識をお伝えいたします。 皆様に、できるだけ理解しやすく、実際に使える知識をお伝えできればと思いますが、裏側の難しい話をするため、3回にわけて解説いたします。若干技術者さんから見ると、ちょっと違うんだけどなーというところもあるかとは思いますが、「困っている状態から抜け出す」ことを優先にしておりますのでご容赦ください。
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- 第一回 ドメインを使ってどうやって目的地にたどり着くのか?
- 第二回 ネット界の行き先案内人、DNSサーバー
- 第三回 問題がおこらないサブドメイン作成ルール
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最終回となる第三回目の今回は、問題がおこらないサブドメイン作成ルールについてご提案したいと思います。
何をしたいのか、言葉にしよう
当たり前のことなのですが、まずはサブドメインを追加することで何をしたいのかを定義します。定義すると言っても、ほとんどの方はすでにやりたいことは分かっているでしょう。ただし、言葉で詳細に表すところまでたどり着いているでしょうか?
例えばですが、メールを送信する、というところは関係者皆認識しているとします。目的はマーケティングをして売上を上げることなどですよね。これくらいは皆さん決まっていると思うのですが、もう少し深堀してみましょう。このメールは希望される方には全員送られるのでしょうか?それとも一部の優良顧客だけなのでしょうか?内容としては、商品情報を送るのでしょうか?それとも、メンテナンスのやり方や上手な使い方をお伝えするのでしょうか?より具体的な内容が分かると、具体的な言葉が出てくるはずです。深く詳細に言葉で定義しておくことは、後に述べるようにサブドメインの重複を回避するのに有効です。
ドメインの棚卸を行う
自分たちのDNSサーバーで管理されている本ドメインとサブドメインを確認しましょう。
ホールディングス単位、会社単位で独自ドメインを買われていることは多いかと思います。それ以外にも、ブランド単位や商品群単位で独自ドメインは持たれていますか?また、それらの本ドメインは自分たちが持っているDNSサーバーで管理していますか?それとも本ドメイン単位でどこかのツールやサービスに管理をお願いしているでしょうか?始めたいマーケティング施策に近いトップドメインやサブドメインはどれで、どのDNSサーバーで管理されているでしょうか?そのトップドメインやサブドメインの下に新しくサブドメインを追加することは可能でしょうか?
特に注意するのは、第二回にて解説してきました通り、すでに委任しているサブドメインの下に新規サブドメインを付けたいという場合です。これはできるだけ避けた方が賢明です。のちに見ますようにハイフン区切りで単語をつなげることで、似ているけれども違うサブドメインを作成することで回避できます。
新規独自ドメイン、サブドメイン、それぞれのメリット、デメリットを考える
サブドメインとは、そもそも本ドメインの下に作成されていくものなので、良くも悪くも本ドメインのイメージに引きずられるものです。そのため、イメージの継承を行いたい場合はサブドメインを切る。継承を行いたくない場合は独自ドメインというのがひとつの基準になります。マーケティングというのは、お客様に私たちのもっている、ブランドや商品名に親密感を頂いてもらうためのものです。ですから、もともと親密感を抱いていただいていただけているのであれば、それを基盤により良い関係を気づけるように配慮すべきでしょう。
一方で、BtoB企業がBtoC領域へ進出したり、IT企業がコワーキングスペースの運営に乗り出すなどの既存イメージから大きく離れた事業に飛び出す場合は、ドメインを新しくすることで不必要な誤解を防ぐことに繋がるでしょう。
技術的には細かい違いがたくさんあります。Webの検索結果の出方や、Cookieの扱いなどが変わってくるのですね。ですが、イメージを継承するのかどうか、という視点が一番大事というのを意識しておきましょう。
使用する独自ドメイン、サブドメインを決める
現状を把握したところで、いよいよ利用する独自ドメイン、サブドメインを決めましょう。第二回まではサブドメインを使うことを前提でお話をしましたが、新規に独自ドメインを取得されてもOKです。弊社では、AWSを使いDNSサーバーを立ち上げるのもできるとのことですので、独自ドメインを使われたいようでしたらご相談ください。独自ドメイン、サブドメイン双方ともに重要なのは、被らないことです。被らないほうにするために一番必要なのが、最初に決めていただいた、言葉にするという部分になります。単に「情報提供」や「お知らせ」ではなく、誰宛に、どんな商品群のどんな内容の情報を送るのか、というところまで明確化されてドメイン名に反映できれば重複する可能性が少なくなります。
例えばですが、maplusに申し込んでいただいている方向けにお知らせを出す、という場合では、「notice.member.maplus.tobem.jp」とつけることができそうですね。しかし、ちょっと待ってください。このようにドメインの階層が長すぎるのは問題です。どこかで被りが出る可能性が高くなります。そのため、「notice.member.maplus.tobem.jp」ではなく、「maplus-member-notice.tobem.jp」のようにハイフン区切りにするのが良いでしょう。サブドメインはドットで階層が区切られますので、「maplus-member-notice」でひとつの単語と見なされるからです。なるべくトップドメインから一個下あたりで枝分かれさせ、委任してしまうのがオススメです。
迷ったときにはご相談ください
どれくらいであれば、具体的と言えるのか、効果のほどはどの程度と考えれば良いか......。色々なところで感覚値が出てきてしまいます。そのため、自分だけではなかなか決められないという方も多いでしょう。その時は、我々ベンダーにお気軽にご相談ください。
以上3回にわたってドメインについてご説明してきました。ドメインは最初に決めるとなかなか変更がききません。このブログが皆様の指針になれば幸いです。
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