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B2Bデジタル化を加速!Salesforce B2B Commerce Cloudで取引を効率化

author データマーケティングチーム

date 2025.02.17

update 2025.02.17

tags B2B Commerce Cloud

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はじめに

「デジタル化」は、B2C(消費者向け)だけでなく、B2B(企業間取引)の領域にも広がりを見せています。2024年の経済産業省による調査では、BtoB市場の規模は前年比10.7%増加し、465兆円に達することが明らかになりました。しかし、アナログな業務プロセスが未だに残っているB2B企業にとって、デジタル化は単なる効率化にとどまらず、競争力を左右する鍵となっています。本記事では、B2B企業が抱える課題や、その解決策として注目される「Salesforce B2B Commerce Cloud(B2BC)」について解説します。

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B2B市場のデジタル化が加速中...

近年、B2B(企業間取引)領域においても、デジタル化の波が急速に広がっています。経済産業省が2024年9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、BtoB市場は前年比10.7%増で、EC全体の市場規模は465兆円に達しました。BtoC市場では、物販系分野のEC化率は9.38%を記録していますが、それ以上の成長となります。

■令和5年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました(以下外部へ遷移)

https://www.meti.go.jp/press/2024/09/20240925001/20240925001.html

従来のB2B取引が抱える課題

この背景として、従来のB2B取引では、ファックスや電話での注文管理、手動での見積書・請求書作成など、アナログで非効率なプロセスが一般的でした。しかし、デジタル化の遅れは以下のような課題を引き起こしています。

  • オペレーションの非効率性:単価の低い消耗品や部品の注文を都度営業担当が見積もることは非効率
  • 人的リソースの不足:日本の総務省統計局によると、2025年までに生産年齢人口は7000万人を下回ると予測されており、労働力不足が深刻化する見込み
  • データの分断:顧客データや購買履歴が一元化されておらず、マーケティングや営業活動の最適化が困難

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出典元 : https://www.salesforce.com/jp/solutions/industries/manufacturing/overview/ecommerce-for-b2b-marketing/

日本市場におけるデジタル化の必要性

特に、日本市場では少子高齢化の影響で、労働力確保が今後さらに困難になることが予想されています。そのため、定期的に発生する消耗品の発注業務などのルーティン業務を効率化することが不可欠です。B2B企業、特に製造業や医療機器販売、オフィス用品の供給業界などは、デジタル化を進めることで、単なる効率化だけでなく、ビジネス成長のための重要な要素となっています。これらの業界では、定期的に発注される消耗品や部品の管理を効率化し、営業担当の工数削減やリピートオーダーの自動化が求められています。

また、製造業界に限らず、定期的に発生する運用保守やライセンス管理、社員教育のためのe-ラーニングなど、様々な活用シーンは想定されるため、データ活用を推進する上でEC機能を活用したビジネストレンドは広がることが想定しています。

デジタル化を支える具体的な要素

このような課題に対処し、持続可能なビジネス成長を実現するために、以下の要素が求められます。

  • EC化の推進:B2B向けのECサービスを利用することで、これまでファックスで受けていた注文をWebポータルでの自己完結型に移行可能
  • 自動化の推進:契約価格や見積書の自動生成により、営業工数を削減
  • ペーパーレス化:請求書・見積書の電子化でコンプライアンス強化と効率化を同時に実現

データマーケティングとEC化の親和性

ECサービスは、データドリブンマーケティングとの親和性が高いプラットフォームです。

  • データの一元管理:購買データがCRM(Salesforceなど)に統合されることで、営業・マーケティングのデータ活用が容易
  • パーソナライズの強化:過去の購買履歴を元に、再発注のタイミングでリマインダー通知や、推奨商品の提案が可能
  • 商談プロセスの効率化:データからリードの成熟度を可視化し、成約見込みの高い顧客への優先対応が可能

これらの要素は、業務効率化だけでなく、売上拡大にも寄与する重要なポイントです。

B2B取引のためのプラットフォーム:B2BC

このようなビジネス課題を解決するサービスとして、Salesforce B2B Commerce Cloud(以下、B2BC)があります。B2BCは既存のSalesforceプラットフォームにつなげることが可能となり、B2B取引のために設計されたECプラットフォームであり、大量注文や複雑な価格設定をサポートしています。主な機能として、価格のカスタム設定、契約ベースの価格管理、セルフサービスポータル、発注自動化、在庫可視化などがあります。これにより、定期的なリピート注文や契約ベースの価格調整など、法人間取引に必要な高度な機能を提供し、顧客体験の向上と業務効率化を同時に実現します。サービスの歴史的背景として、B2BCは2018年に正式ローンチされ、以降多くの大手企業のデジタル変革を支援してきました。

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出典元 : https://www.salesforce.com/jp/solutions/industries/manufacturing/overview/ecommerce-for-b2b-marketing/

データの基盤にSalesforceがあることから、Account Engagement(旧Pardot)との親和性も高く、契約状況に合わせたシナリオ配信や、過去の購買履歴をもとにしたリピートオーダーリマインダー、顧客の行動データに基づいたタイムリーなプロモーションキャンペーンの配信などの施策が可能です。

B2BCは、単なるオンライン販売ツールではなく、ビジネスのデジタル変革を推進する包括的なプラットフォームです。セールスフォース社が提供するECサービスには他にも消費者向け(B2C)向けのSalesforce B2C Commerce Cloud(B2CC)やD2C向けのSalesforce D2C Commerce Cloud(以下、D2CC)もありますが、B2BCは、リアルタイムの在庫管理、モバイル最適化、プロモーション管理など、消費者の購買行動に基づいた高度なマーケティング機能を提供し、シームレスな顧客体験を実現します。

B2BCの存在と顧客データの連携

B2BCは顧客データを中心に設計されています。購買データを一元化し、パーソナライズされた顧客体験の提供を可能にしています。

CDP(Customer Data Platform)としてのData Cloudとの連携

セールスフォース社のData Cloud(旧称:Customer Data Platform)は、B2BCとシームレスに統合可能です。

  • 360度の顧客ビュー:すべての取引データを統合し、顧客の購買行動、契約状況を可視化
  • データの即時活用:購買データに基づく次の営業活動の自動提案や、マーケティングオートメーションの最適化
  • マーケティングの自動化:Account Engagement(旧Pardot)との連携により、特定の行動データに基づいた自動メール配信やリターゲティングが可能

このように、B2BCは、単なるECツールではなく、データドリブンな営業・マーケティングの未来を実現するための基盤となります。

B2BCがもたらす企業成長への効果

B2Bビジネスのデジタル化は、今後の労働力不足や市場の変化に対応するために避けられない課題です。その中で、B2BCは以下の点で企業成長に貢献します。

  • オペレーション効率化:アナログプロセスのデジタル化による工数削減
  • シームレスなデータ活用:Account EngagementやData Cloudなどの標準連携されたデータ基盤
  • 売上拡大:データドリブンマーケティングの強化とパーソナライズの実現
  • 競争優位性の確保:デジタル化による顧客体験の向上とビジネスプロセスの最適化

B2BCの導入により、企業は単なるEC化以上のデジタルトランスフォーメーションを実現できます。自社のビジネス成長を加速させるために、デジタル化の第一歩として検討するのも、大きな戦略になるのではないでしょうか。

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投稿者プロフィール
データマーケティングチーム

データマーケティングチーム(DataMarkting Team)

Tableau、CRM Analytics、Markting Cloud Intelligenceなどの導入・活用をお手伝いさせていただいているtoBeマーケティングのデータマーケティングチームが、BIの導入・活用におけるナレッジをお届けいたします。


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