マーケティングオートメーションのレポートの見方は?ベストな活用方法を理解しよう
2019.01.04
2024.06.19
マーケティングオートメーションは、見込み客の管理と育成を自動化してくれる素晴らしいツールですが、一方で、うまく運用しきれずにいる企業も散見されます。その失敗要因の1つに「レポート」が挙げれます。今回は、レポートをいかに活用するべきかを解説していきます。
MAで失敗する要因の1つがレポート活用
冒頭でも述べたように、マーケティングオートメーションツール(MA)を導入しようとして失敗する企業は少なくありません。それはなぜでしょうか。マーケティング情報サイト「エムタメ」の調査では、マーケティングオートメーションで担当者が難しいと感じている機能についてアンケートを実施しています。
質問:あなたが、マーケティングオートメーションで難しい(使いこなせない)と感じる機能はなんですか?
引用/参照:Mtame(エムタメ)
上記の調査結果を見ると以下の機能がトップ3でした。
- シナリオ設計
- スコアリング
- ログ活用
ここから分かるのは、レポートの活用を見据えた運用設計ができていないとためだということです。たとえば、シナリオを設計する場合、作成したシナリオがうまく機能しなかった時に、どこを見て改善するべきかを事前に想定していないといけません。
そのためにはどういうデータを収集するのかがポイントになってきます。また、スコアリングもあまりにたくさんの項目を用意しすぎてしまうと、結局どこが決め手になるのかがボヤけてしまうケースもあります。
なかには、機能を使いこなせずにマーケティングオートメーションツールがただのメール配信ツールになってしまっているケースも。すべての機能を使いこなす必要はありませんが、PDCAを効果的に回すためにも、レポートを活用することの重要性が分かる調査となっています。
基本的なレポートの見方・考え方
ここからは、マーケティングオートメーションでのレポートの見方と考え方をご紹介していきます。
見る指標は絞り込む
多くのマーケティング担当者が陥るワナがここです。マーケティング施策を行う際に、分析すべきとされる指標は多く存在するため、いろいろな指標を見てしまい、施策のポイントがブレることがあります。
こういった指標をすべて見ていると、分析に時間がかかってしまうだけでなく、施策のポイントもボヤけてしまうのです。そういう場合は、例えば「開封率」「クリック率」に焦点を当てて考えるというシンプルな設計にすることで、施策の方向性も定まってきます。
「開封率を上げるためにタイトルを変えてみよう。」
「クリック率を上げるためにリンクの文言を変えてみよう。」
こういったシンプルな指標と仮説のほうが、施策に対する結果を評価しやすく、PDCAを回しやすくなります。
シナリオはシンプルにしておく
シナリオは配信したメールに対して、リードがどのような反応を示したかによって次に配信するメールを自動で判定して変更する機能です。マーケティングオートメーションの肝とも呼べる機能ですが、このシナリオを複雑にしすぎてしまうと検証するのが大変になってしまいます。
初めのうちは、「メールが開封されたか?」「リンクがクリックされたか?」くらいの分岐で、シナリオを組んだがほうが最終的に良いシナリオになることが多いです。
PDCAを回しやすいレベルを意識することが重要
ここまで説明してきた通り、マーケティングオートメーション導入を成功させるカギは「なるべくシンプル」にしてPDCAを回すということです。いきなり完璧を求める人ほどマーケティングオートメーションではワナにハマりやすい傾向があります。
自分の知識とスキルを考慮し、シンプルな施策を考えて改善していく。PDCAを回していくうちに知識もスキルもついてきます。経験を積んでから複雑な施策も試してみるとよいでしょう。
PardotならCRM連携が成功のポイント
セールスフォース・ドットコム社の提供しているPardotを利用するのであれば、MA(Pardot)とCRM(Sales Cloud)と連携することで、CRMの顧客情報や商談情報も紐付けたレポートを作成することが可能です。
Pardot単体のレポート機能もありますが、CRMと連携をすることで社内、部門間での顧客情報を、より詳細に共有することが可能になるのです。たとえば、顧客情報と商談情報を紐付けることで、顧客がどのような広告に興味を持って入ってきたのか、過去にどんな商品を購入したのか、という情報を一元管理することができるようになります。
こうすることで、マーケティング部と営業の壁(トールの壁)を取り除ければ、組織全体のパフォーマンスの向上にも繋がります。せっかく投資するのであれば、最終的な目的は業績の改善であることは言うまでもありません。
PardotとSalesforce CRMは、セールスフォース・ドットコム社同士の製品なので連携は簡単です。マーケティング担当と営業担当が別のツールを使っていても、データを同期することでお互いに共通の認識を持って顧客にアプローチができるということは、非常に大きなメリットといえるでしょう。
レポートを活用して業務改善
いきなりレポートを分析して、適切な施策を打てる人は少ないです。非常に複雑なデータを分析するためにはある程度の経験が求められます。
まずは、分析したい指標を可視化し、問題点や改善点を明確に把握できるようにすることを目指しましょう。また、マーケティングオートーメーションに特化したマーケティングコンサルタントは、分析・改善を進める強い味方となるでしょう。
営業とマーケの組織間での壁を無くしデータやレポートを共有したいなど、組織レベルでMAやCRMの構築から改善をするのであれば、導入活用支援に特化したコンサルティングに相談してみると設計のアドバイスから、実装方法を習得できます。