マーケティングオートメーション導入のメリットとデメリット
2019.01.04
2023.08.03
マーケティングオートメーションの導入によるメリットといえば「自動化」を思い浮かべる方が多いと思います。では、実際にどのような工程が自動化され、どのようなメリットがあるのでしょうか。今回は、知っておきたいMA導入の具体的なメリットや、導入前の注意点などを解説していきます。MA導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
マーケティングオートメーション導入のメリット4つ
ここでは、MA導入による具体的なメリットを4つ紹介します。MAにはマーケティング活動の自動化だけではなく、業務を円滑に進めるための多彩なメリットがあります。
メリット1:見込み顧客を一元管理できる
下記のような幅広いデータを管理するのはなかなか難しいものです。
- オンラインの申し込みフォームを利用した顧客
- 名刺やセミナー参加者などのオフラインから得た顧客情報
同一人物の情報がオンラインとオフライン別々に管理されているなどの問題も生じます。顧客管理が統一されていなければ効率的なマーケティング活動は望めません。
MAツールを使えば多岐にわたる顧客の情報を一元管理できるため、効率的なデータの扱いや他ツールとの連携が容易になります。
メリット2:顧客を分類できる
MAツールのリードスコアリングを使えば、ページの閲覧履歴やメール開封率などのスコアによる詳細な顧客の分類が可能です。興味度によって顧客を分類することで、それぞれの顧客に適したメールの配信や営業活動が実現します。
メリット3:人件費の削減につながる
顧客の管理からメールの配信まで、一連の流れをMAで自動化できるため、人件費の大幅な削減が期待できます。各工程の軽減や削減によって生じた時間を、人の手でなければ行えない作業に回せば、より効率的なマーケティング活動が実現するでしょう。
メリット4:PDCAがスムーズに回る
実際に運用してみなければわからない問題は多々ありますが、MAの効率的な運用によって各部署との連携や具体的な問題の洗い出しが容易になるため、「実行-検証-再構築」といったPCDAサイクルのスムーズな回転につながります。
マーケティングオートメーション導入のデメリット
MA導入はメリットばかりではありません。場合によっては、導入によってデメリットが生じるケースもあり得ます。具体的な例を見ていきましょう。
導入しても効果が出ないケースがある
MAの導入は売上の向上を保証するものではありません。「そもそものアクセス数が少ない」、あるいは、「広告を掲載しているのに赤字が続いている」などのケースでは、MAを導入しても目立った改善が見られないこともあります。
費用がかかる
MAの継続的な運用には費用がかかります。月額の維持費用はMAツールの機能や内容によって異なるので、多機能を理由にMAツールを導入すると、使わない機能のために高額な月額費用を支払うことにもなりかねません。
マーケティングオートメーション導入の注意点
MAを導入する前の段階で把握しておくことや、準備をしておくべきことがあります。ここでは、MA導入に際しての具体的な注意点を解説していきます。
自社のマーケティングレベルを把握する
高機能なMAツールを導入したのに、使いこなせず運用に失敗するというケースは、決して珍しくありません。このような失敗を防ぐためには、MA導入の前に自社のマーケティングレベルを把握しておく必要があります。マーケティングレベルによってはスモールスタートが適している場合や、導入支援が充実しているツールを重視した方が良いケースなどもあるのです。
また、MA導入の前には、必ず自社でやりたいことと、MAツールの機能を合わせて検討する必要があります。そうしなければMA導入による効果が出ないばかりか、余計な費用がかさんで継続的な運用を断念しなければならない可能性が高くなるでしょう。
人的リソースを確保する
「MA導入=完全自動化」ではありません。MAを継続して運用するには、適切な人材確保が必要不可欠です。確かに、MAには人件費削減に繋がるというメリットがあります。しかし、人的リソースの確保ができなければ、運用を続けることさえできなくなってしまいます。
MAは売上向上のサポートツール
MAツールにはさまざまなメリットがありますが、導入が売上向上を約束するものではありません。どんなに多機能で高価なMAツールがあっても、それだけでは効率的なマーケティング活動の実現は不可能です。
MAツールを活用できる人的リソースの確保や、運用結果から設定を見直しスムーズな再構築を実現させるための社内環境は必要不可欠です。いずれにしても、MAはあくまでも「サポートツールである」という認識がなければ、MAならではのメリットを享受することはできません。