マーケティングオートメーションでリードナーチャリングを実践する方法
2019.01.04
2023.08.03
ただリードを獲得するだけでは、マーケティングは成果が出ません。かと言って、マーケティングオートメーションを導入しただけでは、リードナーチャリングを効果的に進められるわけではありません。そこで、今回はリードナーチャリングを適切に実践する方法をご紹介していきます。
リードナーチャリングを理解しよう
リードナーチャリングとは
「リードナーチャリング」は、ユーザーの購買意欲を刺激して育てるマーケティング手法です。将来的に顧客になる可能性がある個人や企業を「リード」(潜在顧客または見込み客)と呼びますが、このリードと定期的なコミュニケーションを取り関係を維持することで最終的に商品・サービスの購買につなげるのがリードナーチャリングの目的になります。
リードナーチャリングに向いている商品
このリードナーチャリングはBtoBビジネスで有効とされています。通常、BtoB向けの商品やサービスは高額なものが多く、購買に至るまでに時間がかかる傾向があるためです。企業でサービスや商品を導入する場合、まず担当者が調査を行い、比較検討を行います。そして、稟議を通して上長の承認をもらってようやく購買に至ります。
このような場合、検討期間にどれだけ自社製品のアピールをできるかが勝負の分かれ目になります。リードナーチャリングでは、リードの悩みや課題を解決するようなヒント、自社製品の導入事例を情報として提供することで信頼を掴むことが重要です。そして、最終的にニーズを顕在化させることができれば、機会損失を減らして売上を伸ばすことに繋がるでしょう。
リードナーチャリングを実践しよう
では、リードナーチャリングの具体的な実践方法をご紹介していきます。
リード情報の収集
まずは、リードジェネレーションで集めた見込み客の情報を収集し、まとめることから始めます。自社サイトのお問い合わせ、資料請求、セミナーや展示会、名刺交換などで集めたリードの情報を1か所にまとめます。一見バラバラのリードでも、すべてをまとめて精査することが大切です。意外なところで顧客の特徴が見えてくることもあります。
購買プロセスの解析
続いて、自社製品が売れるパターン、購買プロセスを解析してカスタマージャーニーを作成しましょう。カスタマージャーニーは、顧客の思考や感情がどのようなプロセスを経て購買に至るのかを可視化したものです。このカスタマージャーニーを元に各プロセスごとに施策を練っていきます。
スコアリング
集めたリードの情報は、属性や行動パターンなどに照らし合わせてスコアリングしていきます。たとえば、お問い合わせ・資料請求は30点、事例ページを閲覧したら20点、商品ページを閲覧したら10点、というような形で点数化します。こうすることで、客観的にリードの潜在ニーズの高さを数値化することができ、どのリードにアプローチをかけるべきかが明確になります。
アプローチの検討
ここがリードナーチャリングの肝となります。スコアリングで分類したリードに対して、それぞれ適切なアプローチを検討しましょう。
- メール
- SNS
- リターゲティング広告
- セミナー
こういったチャネルでアプローチを考えましょう。メールはどのようなセグメントにも通用しやすい王道チャネルです。SNSはBtoC向けのサービスや商品で効果を発揮しやすいでしょう。リターゲティング広告は潜在意識に刷り込むという意味でも効果があります。最後に、セミナーはかなり検討が進んでいるリードに効果があるアプローチです。
ニーズが顕在化したタイミングで営業に回す
リードナーチャリングでニーズが顕在化したら、最後のひと押しを営業部隊に任せます。営業はどのような属性を持ったリードなのか、課題やニーズを事前に共有しておくことでより確度の高い商談に持ち込めるでしょう。
重要なのはPDCA
リードナーチャリングを実践していくうえで重要なのは、PDCAを回すことです。いきなり完璧なリードナーチャリングを期待するのは現実的ではありません。それはサービスや商品、会社のブランド力によってリードの行動は大きく異るためです。
より効果的なリードナーチャリングを行うためには、カスタマージャーニーの見直しやセグメントの組み換えなどをしながら、より適切なアプローチ方法を模索していく必要があります。
リードナーチャリングが上手くいっても、クロージングの成果が上がらないケースもあります。そういう場合には営業との連携、マーケティング部と営業部の役割の再確認などもする必要があるでしょう。
こうした話をすると、リードナーチャリングを非常に複雑に捉えてしまうケースも少なくありません。最初は限りなくシンプルなカスタマージャーニーとリードナーチャリングのパターンを構築してみてください。そこからPDCAを回していったほうが成功する可能性は高くなるでしょう。
リードナーチャリングを駆使して顧客を掴もう!
リードナーチャリングを駆使すれば、これまで取りこぼしていた潜在的な顧客を育成して売上に繋げることができるようになります。そのためにも、カスタマージャーニーの設定やスコアリング、アプローチ方法などをしっかり構築していきましょう。初めての施策で要領が掴めないのであれば、弊社に一度ご相談ください。