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マーケティングオートメーションのメールとは|配信システムとの違い、各プロセスとの関係や注意点

author マーケティングチーム

date 2019.02.01

update 2023.08.03

tags マーケティングオートメーション

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マーケティングオートメーションはマーケティング活動の自動化が図れるシステムです。さらに、従来のメール配信システムより高機能なうえ、桁違いな自動化と効率化が実現します。

また、マーケティングオートメーションの各プロセスの中でのメールの役割や関係性を解説し、活用の際の注意点も紹介します。マーケティングオートメーションのメール活用を検討している方の参考になれば幸いです。

メール配信システムとマーケティングオートメーションのメール機能の違い

メールマーケティングは、インターネットの普及により広く使われるようになったマーケティング手段です。認知獲得や集客、ファン育成、リピーター創出、顧客の離反防止や休眠客の復帰など、顧客に対して働きかけるコミュニケーション手段として利用できます。

メールの配信はメール配信システムのほか、マーケティングオートメーションのメール機能を利用することもできます。両者にどんな違いがあるのか、主な2つの相違点をチェックしてみましょう。

一律の自動配信か、顧客に応じた適時配信か

配信システムとマーケティングオートメーションのメール機能の違いは、期限を区切った一律の自動配信になるのか、顧客の状況に応じた適時配信ができるかどうかです。いずれもユーザーのその後の行動や思考を先回りしたメールの配信を計画するのは共通です。

ただし、送付対象になったら、決まった期間や周期で一律にメール配信される配信システムに対し、ユーザーの状況に応じて個別のタイミングかつ自動配信ができるのがマーケティングオートメーションのメール機能になります。

メール配信システムでは、顧客からの何らかのアクションをきっかけにメールを送ったり、販売側から随時お知らせメールを送ったりできます。例えば購入後のフォローメールや、資料請求後に一定の日数ごと(1週間おきなど)に配信するステップメールが可能です。いったん送付対象になると、誰に対しても同じ設定のメールを送ります。

一方、マーケティングオートメーションでは、顧客の興味・関心度や検討度などの個々のタイミングに応じて、適した情報を自動配信できます。購入までの期間が数か月未満でも、担当者の関心が高いのに社内調整のため購入検討に長期間かかっても、顧客のペースに応じたメール配信が可能なのです。

一元的なメール配信に対し、複雑な条件分岐のフォローアップが可能

また、メール配信システムとマーケティングオートメーションの違いは、ある配信条件をもとに一連のメールを配信するか、多分岐、多層にわたる条件をもとにいくつものパターンの自動メール配信ができるかの違いでもあります。

メール配信システムでは、一連のメール配信が終了した後の戦略は担当者が自ら考えて実行する必要があるのに対し、マーケティングオートメーションでは事前に複数・多分岐にわたる顧客の行動パターンを想定し、顧客のタイミングやペースに応じてメールを自動配信するシステムを構築できるのです。

例えば、こちらの働きかけに異なる反応を示す顧客(メール開封者と未開封者)に別パターンのメール配信対応を行い、その後の反応に対してどんな対応を取るべきか決めておけば、担当者がその都度対応せずに済むうえ、業務の効率化や自動化が実現します。

また、マーケティングオートメーションでは顧客のWeb上の行動履歴を把握できるため、事例ページ閲覧者には詳細資料の送付を申し出たり、価格表ページの閲覧者にはキャンペーン情報を送付したりと、顧客の検討段階に応じた臨機応変なメール対応が自動で行えます。

マーケティングオートメーションのプロセスとメールの関係

見込み客の創出(リードジェネレーション)

通常、マーケティングオートメーションでメールマーケティングを行う場合、見込み客(リード)を生む仕掛けを作り、メールアドレスを登録してもらうのが一番です。中には展示会に立ち寄った見込み客の名刺で相手のアドレスがわかることもあるかもしれませんが、普通は自社のメディア経由でコンタクト可能なメールアドレスを受け取ります。

メールアドレスを登録してもらうためには、自社サイトに資料のダウンロードページや、セミナーなどのイベント申し込みページ、問い合わせフォーム等を設置したり、自社のSNSにリンクを張ったりして見込み客の流入と登録を待ちます。

見込み客の育成(リードナーチャリング)

次に、マーケティングオートメーションで獲得した新規客にメールでのアプローチを行います。流入した新規の見込み客の購入意欲にはバラつきがあり、すでに検討段階に入っている顧客や、資料の内容に興味があってメールアドレスを登録したという人もいるでしょう。

このような見込み客に個々に対応しながら、顧客へと進化させられるのがマーケティングオートメーションの真骨頂です。ただし、顧客の行動を予測して対応するためのシナリオ作成が成否を左右することはいうまでもありません。

自社が顧客の動向を把握・追跡するには、メール開封率やクッキー、アクセス分析が必要です。メールリンクや自社サイトへの再来訪などにより顧客のクッキーを特定し、自社メディアへのアクセスのトラッキングや分析を行って、顧客の状況を推定したり把握したりします。

そして、顧客が起こす行動データに点数をつけ(リードスコアリング)、ある基準に達したら用意しておいたメールを自動送付します。例えば、グレードの違う商品ページを何回か見比べていたら、より詳細な商品情報や事例をメールで送付するといった具合です。

見込み客の選定(リードクォリフィケーション)

メールマーケティングにより購入意欲を醸成し、あと一歩というところまで来たら営業部門に有望な見込み客として送って成約につなげます。営業に引き継ぐ見込み客の選定基準として、ナーチャリングでも利用したスコアリング機能を活用します。ここで確度の高い顧客を引き渡せなければ、営業部門は無駄足になります。

購入意欲の高いホットリストの提示には、見込み客の選定基準をしっかり定義することが重要です。データの定量分析や営業担当の感覚だけでなく、顧客へのヒアリングやグループインタビューを通した定性調査も加味し、選定基準を作成するようにしましょう。実際に営業してみて、認識との乖離(購入意欲が弱い)が判明したら、設計の改善が必要になります。

マーケティングオートメーションでのメール活用時の注意点

マーケティングオートメーションでメールマーケティングをするにあたり、ある程度の限界もあることに注意しましょう。

顧客動向の完全な把握は難しい

マーケティングオートメーションでメールマーケティングをするにあたり、マーケティングオートメーションでの顧客動向把握には限界がある点に注意しましょう。主に以下の3つの要因に留意しなくてはなりません。

  1. 開封率とクリック率
  2. クッキー情報
  3. 把握すべきトラッキングデータの範囲

まず、送付メールの開封率やメール内のリンククリック率は実際よりも高くなることがあります。セキュリティ対策ソフトでは迷惑メール検出のため、メール内のリンクを自動クリックして判断します。そのため、メールやリンク先ページを顧客が見ていないにも関わらず、開封率やクリック率が多くカウントされてしまいます。スコアリングの設計についてはその点を考慮しましょう。

また、見込み客の動向把握に優れたマーケティングオートメーションは、顧客のクッキーを特定して追跡を行います。そのため、クッキーをクリアしたり、クッキーを受け付けない設定にしたりしている顧客には有効でないことに注意しましょう。ただ、訪問者のIPアドレスとメールアドレスを紐づける方法がないわけではありません。

最後に、一人一人の詳細な行動追跡を行うのは非現実的であり、中間コンバージョンのトラッキングデータを重視すべきです。中間コンバージョンとは最終的なコンバージョン(成約)までの重要な行動を示すもので、メール内リンクのクリック、問い合わせフォーム入力、資料請求、PDFダウンロード、特定のサイトコンテンツや動画視聴などがこれにあたります。

マーケティングオートメーションといえど、顧客動向の把握には限界があるため、それを考慮した設計や対応を行いましょう。

マーケティングオートメーションのメール機能を活用し成果につなげよう

マーケティングオートメーションなら、顧客動向を把握しやすく、顧客のタイミングやペースに合わせたメールの自動配信が可能です。さらに、多分岐、多層の行動パターン想定のシナリオに沿ったメール配信システムを構築できるため、きめ細かい配信サービスが行えます。ただし、顧客の行動追跡には限界もあることに注意しましょう。

マーケティングオートメーションでのメール機能は主に見込み客の育成に活用されます。自社商品への興味・関心を高めてもらうのに、ある程度までなら自動メールであっても可能です。シナリオの精度を高め、マーケティングオートメーションによる効果的なメール配信で成果につなげていきましょう。

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マーケティングチーム

マーケティングチーム(Marketing Team)

マーケティングオートメーションの導入・活用支援を提供するtoBeマーケティングの自社マーケティングチームが、MA導入検討者様にお伝えしたい「マーケティングオートメーションの魅力や関連情報」をお届けいたします。


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