Experience Cloudで顧客向けFAQサイトのユースケース例
2023.01.19
2024.06.19
Salesforceが展開するサービスの1つに、Experience Cloudというサービスがあります。
CRMとして利用する上でSalesforceに蓄積される膨大なデータを、Salesforceを使わないユーザに対してWebサイト形式で公開するというものです。
前回、代理店向けにSalesforceのデータを限定的に公開するユースケースを例に挙げて紹介させていただきましたが、今回も外部に向けてどのようなデータ展開を行うかを例にしてみたいと思います。
(参考:Experience Cloudでパートナー企業向けコミュニティサイトのユースケース例)
Salesforceには「Knowledge」というオブジェクトがあります。
社内に知識や情報を共有することで知識を平準化し、スムーズな業務を実施することを目的とした仕組みですが、社内だけでなく社外のユーザに向けて提供することがSalesforceだけでは難しいです。
今回はExperience Cloudサイトを用いて外部向けにKnowledgeオブジェクトを展開できるFAQサイトとして利用するケースをご紹介していきます。
今回実践したいこと
Salesforceを利用しているクライアントから以下のリクエストがありました。
とある会社はSaaSクラウド製品を主にBtoBで販売するビジネスを展開しています。
製品に関するQ&AをSalesforceのWeb-to-ケースを使用して自社HPから受け付けていますが、お問い合わせ件数が日に日に多くなりサポート担当者も逼迫し始めてきました。
そこで、製品を購入した顧客自身がQ&Aを解決できるようにKnowledgeを使ったウェブサイトとして外部に展開して、お問い合わせ件数そのものを減らしつつ円滑なサポート体制を社内で整えたいと考えています。
現状の業務イメージを図式化するとこうなります。
お問い合わせフォームから来た問い合わせをメールにて返信するという流れは世の中でも多く存在するワークフローですが、サポートチームが小規模であったり、逆に顧客層が非常に膨大であると、サポートにかかる負荷が大きくなり返信が遅れる可能性があります。
明らかにサポートチームの負荷が大き過ぎる場合は、顧客自身で自己解決をしてもらい、そもそものサポート件数を減らす動きも検討しなくてはなりません。
そこで、Experience Cloudサイトを顧客に対して展開して、よくある質問や実用性の高いナレッジにいつでもアクセスできる状態にしてみましょう。
図に起こすと以下のようなイメージです。
このようなサイトを顧客に提供することで、顧客の自己解決を促し解決スピードを早めるだけでなく、いつでも問題解決に役立つプラットフォームがあることを意識することで企業に対する信頼性も大幅に向上します。
FAQサイトを運用するにあたって気を付けるポイント
今回ご紹介するFAQサイトの仕組みとしては非常に簡単です。しかし、ただFAQサイトを構築するだけでは定着化せずに大きな効果を得ることが難しい為、サポートチームは以下のポイントを押さえながらExperience Cloudサイトを運用していくことが必要不可欠となります。
①実用的かつ再現性の高いKnowledgeコンテンツを定期的に更新する
FAQサイトには実用的な記事を充実させることが非常に大切です。初めて訪れたユーザが質問をサイト内でカバーできるかどうかで大きくサイトの印象を左右します。
頻出する質問や、寄せらる質問に対する回答は記事として逐一追加・更新していくことが求められます。
②ケースフォーム(お問い合わせフォーム)は完全にはなくさず、ケースにて回答するフローは残しておく
「え?Knowledge充実されればケースはいらなくなるんじゃない?」と思った方、その判断はNGです!!
頻出する質問やナレッジはいくら追加しても、カバーしきれていない質問や製品のアップデートにより新たに発生する質問など、今後も質問が追加される機会はいくらでもあります。
そのためお問い合わせフォームはサイト上に残した方が得策です。
あくまで、顧客の問題解決に「ExperienceCloudサイトでの自己解決」をお問合せ前のワンクッションとして置く運用体制とすることで、サイト全体の有用性につながります。
最後に
Experince Cloudは今まで社外の方と行ってきたやり取りをよりスピーディに、効率的に実現できる非常に魅力的なサービスです。
弊社toBeマーケティングではExperince Cloudサイト構築支援も承っております。
どんなサイトがもっとも効率的か、どんなワークフローを確立させ何を実現させたいか、お客様目線に立ってExperince Cloudのメリットを最大限に活かしたご提案をさせていただきます。
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