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マーケティング施策のためのGA4活用術(後編)-Account Engagementとの連携と活用ノウハウ-

author コンサルティングチーム

date 2023.08.25

update 2024.01.29

tags アクセス解析

tags  Google Analytics, アナリティクス

デジタルマーケティングがビジネスの中心に立つ時代となり、WEBサイトやアプリのアクセス解析は一層重要度を増しています。今回はアクセス解析ツールとして幅広く利用されている「Googleアナリティクス(GA)」について、基礎知識や活用ノウハウを前編、後編に分けてご紹介します。前編ではGoogleアナリティクスの基礎知識を、後半ではAccount Engagementとの連携も踏まえた活用ノウハウを記載しています。

「GAの担当者になったものの何をしたらいいかわからない」という方はぜひ最後までお読みください。

※本記事では、主にGoogleアナリティクスの最新バージョンであるGA4について紹介しています。今後のアップデートにより記事内容と実際の画面が異なる場合がございます。

Account EngagementとGA4の連携

Account Engagement (旧Pardot)には、Googleアナリティクスと連携するためのコネクター(Google Analytics コネクター)が用意されています。コネクターを利用することで、UTMパラメータの情報をAccount Engagementに記録することができます。

ただし直接同期するわけではなく初回接触時の情報のみ記録されます。そのため既存のプロスペクトではたとえタグ付けされたリンクをクリックしたとしても記録されません。また、取得できる情報はUTMパラメータのみのため、コネクター連携後もGoogleアナリティクスでデータを分析してAccount Engagementと照らし合わせながら施策改善していく必要があります。

Google Analytics コネクターの詳細については以下ブログをご参照ください。
関連記事:Google AnalyticsコネクターによるAccount EngagementとGAの連携

「探索」機能使って課題の仮説検証をする

MAツールのAccount EngagementとGA4では、得られる情報の質が異なります。1to1マーケティング、例えば見込み客のナーチャリングや行動分析にはAccount Engagementが適しています。一方、多数のユーザーの動きやウェブサイトの全体像を把握するにはGA4が適切です。

ただしどちらも分析の際は「仮説」を設定することが大切です。
日々の業務のなかで得られた課題に対して仮説を立てて、それぞれのツールを活用しながら検証します。

ここではGA4で検証する際に役立つ「探索」の使い方を紹介します。
「探索」はUA時代のカスタムレポートに似た機能ですが、以下7種類のテンプレートを仮説に応じて使い分け、課題の探求や検証を行うことができるようになり、以前より大幅に強化されました。

「探索」7種類のテンプレート

  1. 自由形式
    自由にカスタマイズ可能な表形式のレポートです。非常に汎用性が高く利用頻度も高いです。
  2. ファネルデータ探索
    ユーザーがコンバージョンに到達するまでのステップを可視化します。コンバージョンへの導線がうまく働いているか、どのステップに改善点があるかなどを分析できます。
  3. 経路データ探索
    ユーザーの行動を経路データとして、グラフ形式(サンキー・ダイアグラム)で確認することができます。
  4. セグメントの重複
    最大3個のセグメントを比較して、相関関係をベン図や表形式で表示できます。重複するデータから新しいセグメントを作成することも可能です。
  5. ユーザーエクスプローラ
    特定のユーザーの行動について、匿名性を保ったまま詳細を確認することができます。いくつかのデータを横断的に確認することで、ユーザーの行動傾向を割り出すことが可能です。
  6. コホートデータ探索
    ユーザーの再訪や維持率など、時系列でのユーザー行動分析が可能です。再訪率が落ちるタイミングを調べたり、キャンペーン後の維持率を確認したりすることができます。
  7. ユーザーのライフタイム
    ユーザーのLTV(ライフタイムバリュー)基準で評価できます。
    GA4xMA_pt2_01.jpg

仮説検証に役立つGA4の活用ヒント

ここからは実際のシーンを想定しつつ探索レポートの活用方法を紹介します。


シーン1:シナリオメールの来訪者を切り分けたい

Account Engagementでシナリオメールを配信した際に開封率やクリックは簡単に確認できますが、それらのユーザーが実際にコンテンツを熟読しているのか、他にどのようなコンテンツを見ているのかなどウェブサイト側の動きをまとめて確認するのは困難です。
そういった場合は、メール配信の際にパラメータをつけて、それを条件にGA4でセグメントを分けることで簡単に確認できるようになります。

【手順】

  1. 対象のメール中リンクにUTMパラメータを付与します。
    例)https://www.x.com/xx/?utm_source=mailmagazine&utm_medium=email&utm_campaign=scenario1
  2. GA4の探索の「自由形式」テンプレートからレポートを作成します
  3. セグメントからユーザーセグメントを作成します。
    参照元やメディアを選択のうえUTMパラメータの値を指定してメール経由の流入者を抽出

GA4xMA_pt2_02.jpg


シーン2:配信タイミングを考える

定期的なメール配信を続けていると配信タイミングに悩むことがあります。
メールの開封率やオプトアウト率など複合的に判断する必要がありますが、一つのヒントとしてGA4のコホートデータ探索が使えます。

GA4xMA_pt2_03.jpgGA4のコホート分析では、ユーザーがウェブサイトに訪れてからどの程度継続して再訪しているかを簡単に確認することができます。そのため、例えば「定期イベントで新規獲得したユーザーをメール施策でオウンドメディアに誘導し、その後の定着率を確認してから、離脱割合が多いタイミングでメールを打つ」といった活用ができます。なお、セグメントはシーン1で紹介した方法で切り分けます。

コホートデータ探索は「探索」のテンプレートに用意されているため、条件を指定するだけで簡単にレポートを作ることができます。
レポートの見方については各行がコホート(特定の条件に当てはまる集団)、列が時間軸を表しています。日や週単位で再訪問者どれくらいいるかを一覧で示しています。


シーン3:特定コンテンツの組み合わせがCVに貢献しているか確認したい

ホットリードの定義やシナリオメールの条件として「特定の複数のウェブページを閲覧していること」を設定しようとした場合に、本当にコンバージョンに貢献しているのか確認したくなったことはないでしょうか。
そこで有効なのがセグメントの重複レポートです。例えば、「製品ページと事例ページをともに閲覧しているユーザー」が他のセグメントと比較して差があるのかを簡単に評価することができます。

セグメントの重複レポートも「探索」のテンプレートとして備わっています。セグメントの作り方はシーン1で紹介した手順をご参照ください。下記画像は「①製品ページを閲覧したユーザー」「②事例ページを閲覧したユーザー」のセグメントの重複レポートの例です。両方のページを見たユーザーのコンバージョン率が高いことが分かります。

GA4xMA_pt2_04.jpg


今回は仮説検証のヒントとして3つ紹介しました。弊社ではこのようにAccount EngagementやGA4を活用して皆様のマーケティング活動を支援しています。お困りの際はぜひご相談ください。

関連記事:マーケティング施策のためのGA4活用術(前編)-GA4の基礎知識-

MAnaviでは、Google Analytics連携に関する下記コンテンツを提供しています。
※以下のマニュアルは、MAnavi会員以外の方でもご覧いただけますので、ぜひご確認ください。
マニュアル:Google Analytics連携

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