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事例から学ぶマーケティングオートメーション!導入前に知りたいポイント

author マーケティングチーム

date 2019.03.01

update 2023.08.03

tags マーケティングオートメーション

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マーケティングオートメーションは、マーケティング業務を全般的にサポートする製品やサービス。マーケティングのプランニングや見込み顧客への対応管理など、さまざまな機能を備えています。ツールを利用することで、効率的なマーケティングの確立も実現可能です。マーケティングオートメーションを導入する目的は何か、どんなメリットがあるのか、企業の事例を見ていきましょう。

マーケティングオートメーションを導入する目的とは?

マーケティングオートメーションを導入する目的は複数ありますが、ここではマーケティングにとって重要なKGIとKPIの数値化についてご紹介します。

目標に対する達成度を数値化

企業の取り組みには最終目標が立てられているもの。目標をクリアするために、組織の中でチームや個人が活動していきます。

ゴールとなる大きな目標の下には枝分かれした小さな目標があります。マーケティングオートメーションで重要になるのが、大小2つの目標設定。最終目標を達成するためにどんなステップを踏んでいくか、シナリオ設計が必要です。

目標達成に結びつくシナリオが求められるため、クリアできる現実的な内容でなければなりません。マーケティングオートメーションツールの中には、シナリオ設計や実装をサポートしてくれるサービスを提供している製品もあります。

実行に移ったときに、最終目標までどれくらい達成しているかを可視化できる指標が「KGI(Key Goal Indicator)」です。KGIの数値が目標値に達していれば、最終目標を達成できたと判断できます。

目標に対する進捗度を数値化

最終目標達成のためには、小さな目標のクリアが欠かせません。マーケティングオートメーションを導入する目的として大きいのが、「KPI(Key Performance Indicator)」を設定できること。KPIは日本語に訳すと重要業績評価指数を意味します。

KGIが最終目標達成度の指標であるのに対して、KPIは小さなプロセスの進捗状況を示す指標です。たとえば、「新規顧客を100人獲得する」ことを最終目標に掲げたとしましょう。達成するためのステップとして必要なのが、メルマガの開封率や配信数アップ、見込み客へのメール送信など小さな目標の設定。

KPIを設定すると、計画から改善までPDCAの流れもスムーズにできます。マーケティングオートメーションによって自動的に検証できるので、効果が見られない場合は再検討するまでの時間短縮も可能です。

導入後はどう変わる?成功事例を紹介

顧客への最適なメール配信を実現

マーケティングにおいて、人時の負担となっているのが顧客へのメール業務という企業は少なくありません。セミナーやイベント参加のお礼や、サービスの案内などのメール配信は顧客対応の大切な業務ですが、手作業で進めていると多くの時間を要します。

マーケティングオートメーションの大きな特長は、顧客の行動に合わせたメール配信が可能になること。たとえば、顧客がデモ版のページを閲覧するとデモ版利用の案内メールが提供されるといったように、特定のページ訪問とメール送信を連動することも可能です。

ある企業の悩みは、展示会開催後のフォローメール送信に半月かかっていること。マーケティングオートメーション導入後は、翌日に一斉配信ができるようになり、アフターフォロー業務が1カ月から1週間に短縮されました。また、メール開封確認機能によって電話フォローもスムーズになり、効率的な営業促進に成功したのです。

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オンオフ双方のコミュニケーションで人材を獲得

マーケティングオートメーションは、対顧客だけでなく企業の人材確保にも役立つツールです。オンラインでの行動履歴と採用担当者による対面でのアプローチの双方からコミュニケーシションが可能になります。

あるガーデニング企業では、顧客からの見積もりをコールセンターが対応、植木のカットデザイナーによる顧客訪問での無料見積もりを経て発注へとつなげていました。

カットデザイナーの対応や価格が好評で実績が伸びていたところに、Webマーケティングの効果でさらに作業件数が増加し、カットデザイナーの人材不足が課題に。採用担当者は対面前にパーソナルな情報をキャッチしたいと考え、マーケティングオートメーションを導入します。

行動履歴が把握できるようになったことで、複数回採用サイトを訪問していた入社希望者が発見されました。また、転職検討者向けに条件設定したメルマガ配信とリストを抽出。スコアリング機能を使って、上位の人からアプローチすることで、採用確度も高くなりました。

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顧客のリアクションを見える化

企業にとって、見込み顧客の獲得は必須業務。すべての見込み顧客と対面してリアクションを確認できればベストですが、膨大な時間と人手がかかるので現実的ではありません。

見込み顧客のリアクションを対面なしで可視化できるのがマーケティングオートメーションのメリット。あるソフトウェア開発企業でも、非効率的な営業に限界を感じ、顧客の求めるサービスやニーズを知るために導入を決めました。

見込み客の獲得につながりそうなコラムコンテンツをサイトに掲載したり、抽出条件を反映したリストを使ってメール配信をおこなったりしています。サイトの閲覧者やメール開封率を分析し作成したレポートは、営業に連動される仕組みです。

また、顧客のメルマガ開封といったリアクションも把握。開封後にサイトを閲覧しているなどの行動もわかるので、顧客のリアクションに適した情報提供をしています。その結果、顧客から直接問い合わせが来るようになりました。

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失敗事例から学ぶ注意点

マーケティングオートメーションを導入すれば、誰でも成功できるわけではありません。どんな失敗があるか事例から学んでいきましょう。

高機能なツールを使いこなせない

失敗に多いのが、ツールの機能と利用者のスキルが合わないこと。マーケティングオートメーションにはさまざまな機能があるため、使いこなせないと高価なメール配信ツールになってしまうことも。

導入するマーケティングオートメーションツールによっては、機能が高すぎて知識がないと活用できないので要注意。利用経験者がいない場合は、サポートの利用を検討するのも選択肢の1つです。

初期設定や導入後のサポートを実施しているマーケティングオートメーションなら、わかりやすい説明を受けることができます。導入支援や活用支援など、企業に合ったサポートがあるツールを探してみましょう。

導入後の使用目的が決まっていない

市場で利用されているからといって、マーケティングオートメーションの導入を安易に決めてしまうのは失敗のもと。「とりあえず」「なんとなく」といった感覚で導入するのはリスクが高いです。

マーケティングオートメーションを導入するかどうかは、使用目的によって判断しましょう。漠然とした目的ではなく、具体的に考えることがポイント。顧客の行動把握により効率アップに役立てたい、KPIを分析してPDCAを円滑にしたいなど、目的を明確にしましょう。

組織内で連携が取れず効果が出ない

マーケティングオートメーションは、部署の連携に役立つツールです。マーケティング部だけで使用して、営業部とは別で作業をおこなうのは非効率的。組織内でコミュニケーションが取れておらず、分断した関係の場合は失敗に終わる可能性があります。

顧客データを一括管理したり、マーケティング部からの情報を営業部に引き継いだりすることでマーケティングオートメーションの効果が発揮されるからです。

また、スコアリングやコンテンツの決定など、営業部の意見が必要な面も多くあります。マーケティングオートメーションを導入する場合は、組織内の関係性についても考慮しましょう。

どうしたら成果を得ることができる?わかりやすい活用事例

最後に、マーケティングオートメーションで成果を上げるためのヒントに、実際の活用事例をご紹介していきます。

データの一括管理によるコストダウン

多くの企業にとってコストダウンは必須の課題。マーケティングオートメーションの活用によって、作業効率を上げ、コストに還元している企業もあります。

決済代行サービスを提供している企業では、毎日発生するKPI報告データのアップデート作業が課題。スプレッドシートを使って手入力する集計作業で、1件あたりおよそ15分かかりますが、作業数が多いため負担でした。

スプレッドシートでは施策ごとの費用対効果を把握できなかったこともあり、マーケティングオートメーションの活用をはじめます。導入後は、手作業での入力が必要だった集計作業が、月に1回10分ほどの設定変更だけで済むように。

サイトに設置した広告施策が契約につながっているかどうかの可視化もできるため、費用対効果の把握に有効でした。KPIを契約に設定し、広告費の投入について判断する材料としても活用しています。

部門の垣根を越えた組織統一

部門のコミュニケーションがうまく取れないことに悩んでいる企業にとっても、マーケティングオートメーションが活用できます。マーケティングと営業部門が別の動きをしていると、重複して無駄な作業が発生することも。

たとえば、合併から生まれた企業では、コンセプトの拡大によりコンテンツ管理がうまくいかず、部門間が分断された状況にも問題を抱えていました。そこで、組織統一の体制を立ち上げるために、マーケティングオートメーションの導入を決定します。

マーケティングオートメーションの利用経験があった担当者は、マーケティング部門が見込み顧客を育成して営業部門に連動し売上を伸ばせると考えていました。

具体例をあげると、展示会で獲得した名刺を管理ツールを使って取り込み、フォローメールの配信でアプローチします。この企業では、マーケティングオートメーションと連携している顧客のWeb行動が把握できるサービスを利用。

配信先とWeb登録者を照合したリストを営業担当に共有することによって、営業活動が効率アップし顧客獲得につながりました。

PDCAサイクルの迅速化

業務の効率化や改善には、PDCAサイクルを作る必要があります。Plan(計画)、 Do(実行)、 Check(評価)、 Act(改善)の4段階の作業を繰り返すことで業務の継続的な改善が可能です。

ある旅館では、Webマーケティングに力を入れていました。予約件数が伸びたものの、キャンセル率も上昇。客層の広がりや問い合わせの対応でスタッフの業務負担が増加してしまいます。

複雑化したオペレーションをこなす、顧客の満足度を高める、生産性を上げるといった課題をクリアするために、マーケティングオートメーションを導入しました。

課題の原因の1つが、PDCAのP(計画)、D(実行)で止まっていたこと。マーケティングオートメーションによって顧客の動向が可視化され、C(評価)へとつながります。

リスクが高い仮押さえの予約についての許容範囲が明確になり、旅行会社への期限提案を実施するというA(改善)までサイクルが進みました。さらに、自動化による確認メールの配信でキャンセル発生時の早期対策や、オンライン顧客へのキャンセルポリシーの提示など損失のリカバリーにつなげています。

マーケティングオートメーションの導入は事例を参考に

今回は、マーケティングオートメーションの事例をご紹介しました。成功事例や活用事例に当てはまりそうな項目がある場合は、導入を検討してみるのがおすすめです。

失敗しないためには、どんな目的があるのか具体的な利用方法を想定してから導入するのがポイント。現在抱えている問題点や悩みが、マーケティングオートメーションツールで解決できるか考えてみましょう。

高機能なものが最適とは限りません。サポート面も含め、目的に合う機能を備えたマーケティングオートメーションツールを探してみてください。

投稿者プロフィール
マーケティングチーム

マーケティングチーム(Marketing Team)

マーケティングオートメーションの導入・活用支援を提供するtoBeマーケティングの自社マーケティングチームが、MA導入検討者様にお伝えしたい「マーケティングオートメーションの魅力や関連情報」をお届けいたします。


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